路上強盗ではなく、高齢者の動作の話。
張り倒す : 食卓の上の味噌汁を取ろうと手を伸ばし、手前の醤油差しに気づかず倒してしまう。
蹴りつける :前ばかり見て、床の上のものを蹴ってしまう。長年暮らした自宅の敷居に躓いてしまう。後者の場合、人間は最小エネルギーで効率よく動こうとするので、例えば敷居を越えるには、足元を確かめずに「前蹴りの何%の力で足を上げる」というようなプログラムに沿って動く。だが、筋力が弱っているので、足が十分に上がらないということだと思う。
ひったくる :ものを受け取る時に、ひったくるようにしてしまう。若い頃には気が付かないが、人間の腕も何キロかの重さがある。ものを受け取るときには若い時以上に力を込め、両手などで受け取らなかればいけないのに、習慣で片手で受けたりすると重さの分引っ張る形になってしまう。コーヒーなどの熱いものだと危険だ。
さらに悪いことにあわてて醤油差しを戻そうとして、味噌汁を引っ掛けて転がしてしまうというような連鎖反応も。ジョン・ウィックなみの連続アクションが、日々巻き起こる。それがハードボイルドな高齢者の日常なのだ。

