パーカー・ソーラー・プローブ、太陽への21回目の接近を完了

NASAのパーカー・ソーラー・プローブは9月30日に太陽への21回目の接近を完了し、太陽表面から約451万マイル(726万キロ)まで接近して自身の距離記録に並んだ。今回の接近観測が終わると、宇宙船はふたたび耐用から離れて金星の重力で最後の軌道変更を行った後、太陽への接近と観測を3回行った後は重力に捉えられて太陽に突入する運命にある。

2015年の発射時点では、随分先のことと思っていた計画の終了が見えてきた。宇宙船には、世界中から集まった一般人の署名データが搭載されていて、私もその一人である。ちなみに日頃当サイトでは個人情報につながる情報は慎重に避けてきたので、もし身バレすることがあるとすれば、この宇宙船から以外に考えられない。
それはともかく感無量である。だが今年10月、同じくNASAによる木星の衛星エウロパ観測船が発射されるが、ここにも署名させてもらった。宇宙は広く、人間の探究心にも限りはない。太陽が済んだら木星へ。漠然とした話で膨大な費用もかかるだろうが、同じロケットなら他国に落とすより宇宙に飛ばしたほうがマシだろう。ささやかな署名だが、少しでも後押しできればいいと思う。

命のブログとネットリテラシー

以前から、国際情勢に関する、ある国内サイトを定期的にチェックしている。外国政府の公式発表や海外専門家のブログの翻訳、データや関連ニュースなどをまとめて紹介してくれているが、専門用語にも明るい人物らしく、自分が自動翻訳で得るものとはレベルの違う見識を得ることができる。

そこでは時折サイト主の近況も書かれるが、どうやらガンとの闘病中らしく、食欲はないが医者のアドバイスでなるべ食べるようにしているというような記述もある。これは読む方も胆力が必要だが、命がけの執筆から目を背けるべきではないとも思える。
あちこちに紹介したいが、見た人はやはり重苦しい気分になるだろう。しかし一人でも多くの閲覧が増えれば、それだけ張り合いになるかもしれない。ネットの世界はバーチャルだという人もいるが、どんな情報も誰かが発信しているものなので、すぐ生々しい「人間」に突き当たる。そんなことを考えさせられるのも、これまでになかったネットの醍醐味である。

ちなみに、これが客引きのための「設定」だと疑う人もいるだろう。そう疑うのは当然のことで、それこそネットリテラシーの基本、健全な猜疑心というものである。確かにネット上は不愉快なヤラセに満ちているが、一方で完全に騙された場合お約束の態度というのも決まっていて、以下のように言うのだという。
「ああ、良かった。ガンに侵された気の毒なブロガーさんなんていなかったんだね」

”足裏”ではなかったが、「歩き」の血流促進効果は歴然

先日、歩くと楽器演奏が冴える話を書いた。血流がよくなって、頭まで血液が行き渡るためらしい。長い間、足の裏を踏み込むから血液を押し上げるのだと思い込んでいたので「足裏ポンプ」と書いたが、正しくは、ポンプの役割を果たすのは足裏ではなくふくらはぎの収縮らしい。ちょっとした勘違いだが、その効果はちょっとどころではなかった。

その後も何度か歩き回ってへとへとになる日があった。いつもなら座り込んで何もしたくなくなるが、あの記事を書いた手前こんなくたびれた状態でも脳が冴えているのか、バイオリンで試してみた。するとやはりぜんぜん違う。毎回同じ伴奏音源に合わせているので、ついていくのがやっとの日もあるのに、歩いた後では余裕をもって弾ける。

自分がいま冴えているか、ぼんやりしているのかは、実は自分で判断できないことなのだと思う。調子が良し悪しを判断する脳の性能が落ちていれば、本当はハイマーががっていても、オールオッケー、ノープロブレムと感じてしまうかも知れない。もちろん無理して楽器を弾く必要はないが、歩くかどうか大きな違いだと思う。

ここで世の高齢者に言いたい。歩かなくていいよ、窮屈に考えないで楽に生きようと。幸せへの道はそっちにあるかもしれないし。だが私は歩く。そして自分だけ冴えた年寄りになってやるのだ。