楽器演奏と老化

楽器演奏は脳の老化防止に役立つという記事がGIGAZINEにあった。本当にそうだったらいいのだが、実感としては老化防止はともかく、演奏できるならそれほど老化していない、とは言えると思う。

楽器演奏は日によって調子の良し悪しがあり、満足度もまちまちだが、まずは意欲からして湧いてこない日もある。それも意欲の老化現象かもしれないが、一方で長年生きていると、気乗りしないことでもあきらめて取り組む経験も積んできた。で、ともかく楽器を手にして弾き始めても、普段より指が動かなかったり、前までできていた箇所で立ち往生したりする。そうなると、これはいよいよ老化か、自分のピークもここまでかと気分が落ち込んでくる。

ところが、やる気が起こらずミスばかりするような日でも、しばらく続けているといきなりスルスル指が動き始めたりする。それまで半分眠っていた目がぱっと開かれたように、そのあとの流れが見えてきて、次に出すべき音を余裕を持って待ち構えてられるようになる。そういう体験があると、自分もまだまだだと思えて実に気分がいい。目に見える上達がなくても、そういう一瞬のためだけでも楽器演奏を続ける価値がある。

また伴奏動画に合わせて弾くほうが、楽譜だけ見てダラダラ弾くより、終わった後の爽快感が大きい。それまでは頭に霧がかかっていたんだとわかるほどだ。ただし気合の入った演奏をすると、短時間でもけっこう頭が疲れるが、脳もときどききつめの負荷をかけてやったほうがいいような気がする。

タイトル画像の話 / 深夜のバーガーショップ

自分はまだお目にかかっていないが、ファミレスではウェイターロボットが働いているそうだ。自分は昔から、飲食店の注文取りの仕事だけは無理だろうと思っている。無数に並んだ、あまりなじみのない名前のメニューは、自分が注文している途中でもどれだったかわからなくなるくらいだから、次から次へと注文を聞いてはキッチンに告げ、出来上がりを正しいテーブルの正しい客にサーブするのは、自分には無理だ。AI化ロボットにまかせてしまうのは良い手だと思う。

ところで先日、アメリカのレストランでウェイターをしていた日本人の話を聞いた。又聞きだが、給料が日本円で月50万の他に、チップをまとめてスタッフで山分けする分が40万。合計すると年1千万ほどもらっていたそうだ。おそらくバーガーショップなどではなく、ザガットに紹介されるような店で、客の前でサラダを和えてみせるようなウェイターなのだろうと思うが。
ネット上にも、ニュージーランドの農場でのワーキングホリデーで、数百万稼いで学費にした大学生の話なども見える。海外のインフレ、日本の円安恐るべしだ。若い人は国内にこだわらずに、どんどん海外に出てチャンスをつかむべきかもしれない。ただしその場合は、英語がネイティブ並であることが必須だとか。それだけもらうのだから、当然といえば当然だが。

Scrapple from the Apple

Charlie Parker(1920-1955)の曲。思わず「ああ、ジャズ喫茶」と言いたくなるようなおなじみの名曲だ。演奏はChad.LB。現代のプレイヤーのいいところは、黄金時代の様々な名プレイヤーのスタイルを当然のように身に着けていて、次々繰り出して見せるところ。この曲もジャズファン、ジャズメンのDNAに書き込まれているような曲だから、演奏中も全員リラックスして笑顔が絶えない。特にピアノは初っ端からガンガン飛ばしてくる。

ところがいざサックスのソロになると、なんだか歯切れがよくない。ピアノの大暴れの後で座を鎮めようとしたのかとも思ったが、当人もちょっと首をひねりはじめる。本当ならベースだけをバックに、「何かが降りてきて」わがままプレイが爆発するところだが。
そこへ見かねたようにピアノのバッキングが入って、尻を蹴っ飛ばす。で、蘇ったChadが、前半の不調を吹き飛ばすプレイをたっぷりと聞かせてくれた。

なーんて、聞いたわけじゃないので勝手な感想だが、これもジャズファンの楽しみのひとつである。

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