ドメイン皮算用

初めて自分のドメインを持った時は感動した。その後新しいTLDが登場するたびに、面白いドメインを考えては実際に取得し、仮サイトを作って何か面白いことが出来ないか、新しいビジネスができないかを考えるのが一種の楽しみになった。ネットの初期にはそれなりの反応もあったが、そのうちなんとなくサイトは閉鎖し、持ってるだけのドメインがいくつか残った。
先日たまたまドメイン業者のサイトで手持ちのひとつを査定してみたら、なんと30万円になるという。これは残り物に福があるということかと、ホクホクしていたのだが。

ドメインは誰か新しいものを作って国際機関に登録することで誕生する。管理費用を払い続ける限りその人のものだが、払わなくなると権利が消滅する。その後に別な人が同じドメインを登録することもできるが、人気のありそうなものはドメイン業者がそのまま保有して売りに出したり、オークションにかける。今回は、その予想価格を30万円と査定するというのだ。もちろん取引が成立すれば、業者に取引手数料を払うことになるが、売れた後なら惜しくはない。

ここでよく考えると、問題のドメインは査定した業者で管理しているものではない。そこで、査定業者で売りに出そうとすれば管理を移さなければならない。そして売りに出すための年間手数料も上乗せされる。つまり他社で管理されているドメインを自分のところに移させ、管理費用に加え売出し手数料も毎年徴収するのが狙いなのだろう。

そこまで考えて、最初の査定金額はどの程度根拠があるのかなと考えた。根拠も特になく「査定した」と称する、大きな釣り餌かもしれない。取引成立後の手数料も大きいので、業者はそちらがねらいなのだと思わせておき、その実、少額のドメイン管理費用と発売手数料を毎年徴収することが狙いかもしれない。
ちょっとずるい気もするが、消費者の欲をついたうまい方法だと思う。多分今のビジネスは、それくらいあらゆる方面に知恵をしぼらないといけないのだと思う。

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