バイオリンの練習を続けていると、演奏の出来具合が心身のコンディションを反映しているなと感じる。仕事なら多少気分が乗らなくても、体調が優れなくても何とか仕上げてしまえるが、楽器はごまかしがきかない。
調子がいい日はミスも少なく、次は難所だから要注意というように、今弾いているメロディの先まで思い浮かべながら余裕を持って弾ける。調子の悪い日は、何度繰り返してもだんだん出来が悪くなり、気分も沈んでいく。それ以外の日は、スタート時にガタガタでも、弾いてる内に調子が出てきて、いい練習になったなと思いながら終えることが多い。こういう尻上がりの日は、その他のことでも積極的に取り組める気がしてくる。朝弾く機会は少ないが、一日の始まりからこういう気分になれた日は、その後の諸々についてもスムーズだ。もっともこれはそう感じるというだけで、悦に入って演奏してても他人が聞くと、いちだんとひどくなってるかもしれない。そろそろ録音をとってみようかとも思うが、まだ厳しい現実に直面する勇気が出ない。
何が違うのか考えてみると、調子の悪い日は、たいてい寝不足しているようだ。日常生活ならほとんど気にならない程度の寝不足でも、コンディションが悪くなっているのだろう。また、音程が決まらないときは、爪が伸びていることが多い。バイオリンには爪はいらないという人もいるくらいで、指先より爪が先に指板にあたってしまうと、押さえる位置があやふやになってしまう。また、弓の張り具合がいつもと変わってたり、毛に松脂が不足してたりすると、自信なさげな音になる。特に松脂は一度塗ると思ったより長い時間音が出るので気が付きにくいが、試しに塗り直すと音色が急に良くなったりする。まあ、当たり前なのだろうけど。
オークションで、中古品は2万円以上では入札しないと決めています。何せ返品不可で、ノークレームと来ていますから、大金を投じて手元に来て失敗したと悔やむより上限を決めて参加する事にしました。新品は少々高価でも安心できますからね。それにしても検索した途端、類似商品のインフォメーションメールが来ますね。この素早さには驚きです。
ところでオークションの入札自動更新ですが、あれはボットですか?それとも出展者そのものが最初から仕組んで居るのでしょうか?安いと思って入札した途端その上の入札者が次々と瞬時に更新されていきます。やる気が失せますね。
自動入札では、最初に自分が出せる上限の価格が設定してあります。ライバルが最高値をつけた場合、それが設定した上限価格より下なら、自動的にちょっとだけ相手より高くした価格で入札します。自分が最高値の場合は、何もしません。
何人かが自動入札を設定していると、自動的に高値の取り合いが起こるので、終了の直前には、短時間にめまぐるしく値段が上がっていきます。入札者全員が最高価格を設定した段階で、何日も前に勝負は決まっているとも言えます。人間が直接競り合うと、熱くなって適正価格より高く入札してしまうこともあるので、上限を設定しておいて、ゆっくり落札結果を待つほうが良いとも言えます。
出品者からすると、参加者を増やしたくてスタート価格をうんと安くした場合、人気がなければ二束三文で落札されてしまうかもしれません。出品者自身がセリに参加して釣り上げることは禁止されてるので、別なアカウントの「さくら」を作って、それなりの価格を設定させることもあるでしょう。
出品者が有利のようですが、弱点もあります。さくらに欲張った価格を設定しておくと、本当の入札者が途中でギブアップするかもしれません。こうなるとさくらが買わなくてはならなくなります。オークションサイトでは、配送される前に買った商品をすぐその場で出品することもできるので、ニセ取引に送料がかかるわけではありませんが、販売マージンはかかってしまいます。
出品者のさくらやライバル入札者が自動入札して、ポンポン値段が上がっていくのは不愉快ですが、ライバルが多いのはそれだけ魅力的な商品と言えるかもしれません。
Trumpetも同じく、毎日吹いていても、日によっては音さえ出にくい日もあります。先週末に手に入れた新しいマウスピースが若干相性がよさそうで今朝も練習しましたが、未だ音が抜けるトラブルもあります。シリンダーとピストン間の潤滑オイルが渇くと空気が抜けてスカスカ音になるのです。楽器の精度の悪さも大いにあるのだと思いますので、オークションなどで手の良い中古など探しますが、安い良いものを見つけて入札も、即、自動入札でやられてしまいます。前述の音抜けの事も考えれば、中古の管楽器も使用頻度によっては危険かも知れません。一時は外国製のビンテージ物にも興味を持ちましたが、イザ演奏と考えれば、精度の高い国産が無難かと考えるようになりました。僕の場合、体調以前に楽器そのものから考え直した方がよさそうです。
続けられるかどうかわからない最初の頃ならともかく、これだけ続けたのなら、楽器を買い換える資格ができたのではないでしょうか。新しい楽器を手にして、出なかった音が出るようになったときの喜び。それはティーンエイジャーもシックス・ティーンエイジャーも変わりません。悔いのない人生とは、このことをいうのかと思うことでしょう。
※事情もおかまいなしにそそのかしてます。なにせ仕事柄なので。