パリとルマンの中間あたりに位置する街、シャルトル。そのソレイユドール通りで長年営まれてきた肉店を紹介するドキュメンタリー。1892年に建てられた赤い大理石をベースにした建物は、フランスの歴史的建造物にも登録されている。
扱っているのは牛と羊だけで、豚や鶏はおいていない代わりに仔牛がある。そのへんが日本の肉屋とは違うところだ。店でしっかり熟成させた肉は小豆色で、筋や脂を掃除して、客の料理に合わせて下ごしらえする。ひき肉を専用の型に入れてから渡すのは、そのままハンバーグのように焼いてしまうのではなく、昔ながらのヨーロッパの肉店のやり方だ。

建物や主人のたたずまいから仕事の仕草まで、ちょっとマネのできないレベルで全てが絵になっている。これも、長い年月をかけて培ってきたものだからだろう。今からマネをしたくても,、おそらく衛生面などでこれと全く同じやり方を新たに始めることはできないだろうと思う。
残念ながらピンソン肉店は現在では廃業し、店だけが残っている。ストリート・ビューでも確認できるが、たとえ文化財として残ろうと、お店というのは商品と店員と客がいなければ抜け殻にすぎない。

昔は良い肉かどうかは肉屋さんが判断してくれましたが、近年は脂肪の量だけで生産者側が決めてしまいます。適度に熟成された肉は柔らかく味も良いのですが、どうしても賞味期限が短くなります。そこを見極めた上で、さらに筋などを取り除いてくれる、動画のような肉屋さんが減りましたね。
肉屋の店頭には余り行きませんが、さばき方など、手慣れていて結構生々しいですね。今年は丑年ですから、牛肉を食べようとスーパーでステーキ肉を買ってきました。カナダ産の肉は結構お手頃で比較的柔らかいですね。オーストラリア産は少し硬め、アメリカ産は非常に硬いですね。十勝産などは柔らかいのですが、高いのでなかなか買えません。北海道に居ながら北海道牛の肉を食べたいのですが、高級品なんですね。牛肉の硬さや味は牛の食事と大いに関係があるのでしょうね。