新品のブリッジを削る場合,図の赤い部分を削り取り,青い部分を薄く削ぐ.図はバイオリンの尻の側から見た場合で,低い弦から2番目のDの弦を置く場所が高くなるように削る.直接弦や胴にに触れない部分もかなり削り取るもののようだが,理由は不明.軽量化だろうか.
ブリッジの削り心地はなかなかいい.小さくて薄いものだから,昔やった型抜きのような繊細な作業かと思っていたが,結構すいすい削っていける.刃物が変に食い込んだり,木目に沿って割れたりしないか心配だったが,刃が気持よくあたって,光沢のあるきれいな削面が現れる.ブリッジ削りを趣味にしたいくらいだ.
最初に削るところは足の裏.バイオリンの胴に密着させなければならないのが難しい.削るたびに覗き込んで隙間がないか確かめたり,ブリッジを置く部分をチョークなどで塗って,ブリッジを置いてみて.一部分だけ粉がついていればそこを削る方法もある.削るにはネイフを使い,ヤスリは使わないように言ってるサイトもある.毛羽立って音の伝わりが悪くなるのかも知れない.が,こんな大胆な動画がもあった.
弦を乗せる部分はかなり薄くするらしいが,直接弦が乗っかる部分には黒檀などの硬い木の破片を埋め込むこともあるという.金属の細い線が振動するのだから,糸鋸みたいなものだ.ブリッジに食い込んでしまうのだろう.今回はやらないが,そういう細工もやってみたい.
次回は「行く年」(12/31 PM11:59 投稿予定)
乞うご期待!