フライミー・トゥ・ザ・ムーンの記事のために動画を物色していたとき、ちょっと気になるものを見つけた。フル・オーケストラの前で、少々子供っぽい歌手が、堂々たる歌いぶりを披露している。検索すると、アンジェリーナ・ジョーダン(Angelina Jordan)という、当時12歳(!)のジャズ・シンガーだった。(画面は手ブレがひどいのでご注意)
14歳でアメリカズ・ゴット・タレントに出場した際のステージがすごい。曲はなんとボヘミアン・ラプソディ。曲そのもののむずかしさやフレディ・マーキュリーの有名さで、なかなか手を出しづらい曲を、今まで誰も聴いたことのないアレンジでジャズのバラードにしてしまった。最初、何の曲だっけ?と思ったほどだ。
YOUTUBEには、「歌手やボイストレーナーのyoutuberが、この動画を始めてみたときのリアクション」という動画が、ひとつのジャンルのように多数アップされていて、涙を流したり、口をポカンと開けたり、鳥肌を立てたり、頭をかかえてしまうなど、衝撃の大きさが伝わってくる。
そんなYOUTUBERたちの説明によれば、
・絶対音感があったにしても、大舞台でアカペラから始めて伴奏に合わせる度胸がすごい
・クライマックスでも力みがなく、ビブラートや揺れ、ブレスをたくみに使いこなしている。
・声や歌い方が老成していて、20世紀のビッグなシンガーを聞くようだ。
・ホィットニー・ヒューストンのパワーやカレン・カーペンターの声を使い分けられる
・難曲に全く新しい解釈をした。アイデアがすごい。本人のアレンジなのか。
などとベタほめである。
ノルウェー生まれで、7歳のときに現地のゴット・タレントでチャンピオンになっている。他にも多数動画が上がっているが、スタンダードの名曲が多く、また我々が一番よく音楽を聴いていた頃を彷彿とさせる歌い方でなじみやすい。孫のような歳、と書こうと思ったら、本当に祖父は日本人だそうだ。
随分前ですが、同じ番組のYouTubeで、Susan Boyleを初めて観た時には驚きました。田舎の教会で歌っていただけの無名の女性が一躍スターになったわけです。あまりの感動に、知り合いに即メールしたものです。この若すぎるシンガーがジャズのアレンジを自在にしていますね。
Susan Boyleも印象的ですね。歌の巧さと、商業化されてない純粋さが兼ね備わって奇跡的なステージになってますね。