日本にも銃社会はある。しかるべき人間が、しかるべき時にだけ、適切に使っているので、ほとんどの人が気が付かないだけだ。日本の銃管理は、安土桃山時代に豊臣秀吉が日本中の鉄砲を規制した時から、今日まで続いている。「刀狩り」と呼ばれているが、戦国時代の主力兵器であり、世界で日本に最も多く存在していたという鉄砲を、一掃させた。
単に戦争に勝つだけで平和は訪れない。武器をそのまま放置すれば拡散し、武装解除しようとすれば多数の武装集団が割拠するようになる。このことは米軍撤退後のアフガンやイラクで証明済だ。その点秀吉は、全国の武装集団ごとに利益を示して取引し、ときには恫喝しながら、根気よく鉄砲を手放させたというから、現代の政治家をはるかにしのぐ功績だったと言える。
鉄砲と違って刀は、江戸時代は誰でも所持できた。身分に関係なく、質流れ屋で買うことも借りることもできたし、使い方は町道場で習うこともできた。大名家の侍などは藩にお抱えの剣術指南役がいたので、町道場はこういう町人にも指導することで経営が成り立っていた。それでもほとんどの町人が刀を持ってなかったのは、高価だし必要がないから。現代と同じだ。
さて、アメリカでまたもや銃撃事件が起こった。アメリカの銃擁護派は、あの場にもっと銃があったら、犠牲は少なかったという。これがアメリカ人の本音だとしたら、空港のチェックもなくし、自由に機内に銃を持ちけるようにすればいいことになる。もし同時多発テロのようなことが起こっても、周囲から何十丁という銃が向けられる。多少銃撃戦が会っても、やすやすと乗っ取られて、ビルに突っ込まれるよりはるかに犠牲は少ない。
だが、実際はアメリカでも空港のチェックは厳しくなる一方だし、これからはコンサートでもボディチェックや持ち物検査が厳しくなるだろう。銃擁護派がどんな屁理屈をこねようと、心の底では規制しかないことがわかっているのだ。
ラスベガスの事件は、自分の銃で自分の足を撃ったようなものだ。アメリカには銃の扱いに長けた個人はいるかもしれないが、銃社会としてはマヌケなアマチュアだ。
生真面目な人も突如として豹変する可能性があるということですね。
アメリカ版キレる年寄りは強烈です。
銃は機械式で電気も不要ですから玉さえあれば,どこでも直ぐ打てる構造ですね。オートマチックと言っても,最初は手動ですが,一発を発射した時のエネルギーの有効利用で,次々と引き金を引くだけで連続的に作動する仕組みですね。リボルバーの場合は撃鉄をあげるごとに弾倉のシリンダーが一コマづつ回転する仕組みですよね。あれで早打ちする西部のガンマンは相当な腕前ですね。今回の銃乱射大量殺傷事件では,自動小銃を機関銃のように連射できるように改造していたようですね。また,そのようなオプションも一般に販売されているようですね。鳥や獣の狩猟に機関銃は必要ないでしょうから,目的は殺人用と言うことになりますね。戦争でも始まったらと準備する人も居るかも知れませんが,日常生活には必要ありませんね。銃を持って自分を護る心理は意外と臆病なのかも知れません。警官が腰に拳銃を下げて警棒を持って無線機も肩にして警らしているのを見ると,相当重そうですね。今回の事件ではホテルに大量の武器を持ち込んだらしいですが,何処のホテルも,空港と違ってノー・チェックですからね。かと言って金属探知機ではあらゆるものに反応して客が不愉快な気分になるでしょうし?。サービス業では難しいですよね。事件が起きたホテルも営業に支障をきたしているでしょうね。銃は必要な目的以外には規制すべきですね。
犯人はギャングや過激派ではなく、66歳の裕福な白人でした。誰が何をやらかすかわからない状態ですね。