ヴィオラの音出し

バイオリンやヴィオラが鳴るのは弓に擦り付ける松脂の力だ.毛のキューティクルとかなんとかのせいではない.今回,とどいたばかりのヴィオラを,つい松脂をつける前の弓で弾いてしまったが,全く音がしなかった.スーッ,スーッとすれる音だけ.弓をこする楽器は世界各地に昔からあったと思うが,松脂を塗ることを考えだしたのは,どういう人間だろう.

ともあれ,初のヴィオラは堂々として深みのある,大きくてヤバい音がでた.バイオリンをいじっていたので,最初からためらいなく弾けたせいもあるが,激安との違いかもしれない.

密かにヴィオラに期待していたことは,バイオリンの場合は半音の距離が指1本の太さ程度しかなく,狭い範囲に指がごちゃごちゃになるので,ヴィオラなら余裕ができるのではと考えたのだが,これはそのとおりだった.その分,音程差が大きい時は指を広げるのが大変になるが,これはがんばりどころだろう.また音程が低いから,張りがゆるくなるのではと思っていたが,これは大間違いだった.太い弦がバイオリン以上にきつく張ってあって,おさえるのがかなりしんどい.そこで、ブリッジを低く削って,少しでも弦とフィンガーボードの間を狭くし,押し込まなくても抑えられるようにしようと思った。
finetuner

また,調律の微調整ネジ(日本ではアジャスター、海外ではファインチューナーと言う)は,最高音弦に1個だけだが,他の3本がとてもじゃないが頭のペグだけで調整できない.渾身の力を込め,指先が痛くなるほどねじり込むが行き過ぎる,でも戻すと緩みすぎる,というのを延々と繰り返した.全部の弦にファインチューナを付けると多分格好わるいのだろうが,背に腹は代えられない.さっそく新しいブリッジとファインチューナーを取り寄せることにした.

 

次回「ブリッジ再び」(7/22公開予定)
乞うご期待!

2 thoughts on “ヴィオラの音出し

  • 7月 19, 2016 at 10:52
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    youtubeと言えば、ポピュラー音楽でビオラの演奏動画すごく少ないです。アフリカの民族楽器のほうが多いくらいです。その辺が謎です。

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  • 7月 19, 2016 at 09:12
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    とうとう手に入れたんですね。また楽しい苦労の始まりですね。しかし思い切りましたね。そのうちに、ユーチューブに載せて聞かせてくださいね。ヴァイオリンも。

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