最初の頃,まるまる1オクターブ下に調律してしまったことがある.電子チューナーは音ではなく,音程が合ったかどうか液晶画面に出るだけなので,オクターブ下でもAはAとしてOKが出てしまう.そのせいですぐに気がつかなかったのだが,低い音は耳が痛くならずなかなか良い感じだった.そこで最近,ヴィオラに興味が出てきた.
ヴィオラはバイオリンより低い音程の楽器だ.だからバイオリンよりひとまわりサイズが大きい、とずっと思っていた.が,決まったサイズというのはないらしく,バイオリンと同じサイズのものやjもっと小さいのまである.14インチ(356ミリ)だとバイオリンと同じだが,ヴィオラらしい音を出すには16インチ以上必要で,しかもなるべく大きいほうがいいという.最大のクラスになると体格的に日本人には難しいらしいが,それでもチューニングは同じなのだそうだ.
試しにバイオリンを弾くときのように,左手を上げて手首を内側に返してみてほしい.手はそれ以上ほとんど後ろへ行かないし,まっすぐ前へ突き出そうとしても,肘が伸びきらない.肩と肘をきめられたような姿勢で,このまま手首を掴んで後ろに押されると,体が転倒してしまう.ちょうど合気道の技の一種と同じ理屈だ.
というぐあいに,本当はもっと大きな,チェロとバイオリンの中間くらいの楽器があっても良かったのかもしれないが,腕がのびないから作らなかったのだろう.
オーケストラでは,縁の下の力持ち的な存在で,ヴィオラ中心の曲は少ないらしい.演奏者はたいていバイオリンからの転向者だが,数が少ないので,オーケストラに入りやすいらしい.ポピュラー・ジャンルのヴィオラ演奏者はさらに少ないが,音域が人間の声とほぼ同じだそうだから,ヴィオラ奏者のスターが出てもいいような気がする.
次回「プロテクターの取り付け」(4/10公開予定)
乞うご期待
ヴィオラもヴァイオリンの兄弟姉妹の楽器で身近に見てはいるがどちらも未だ弾いた事はない。管楽器にも兄弟のように似たようなものがたくさんある。トランペットとコルネット、バスとアルト、テナーサックスとアルトサックス、ソプラノサックス。小ぶりな楽器ほど難しい。コルネットなどは息苦しくなる。トランペットの方がずっと楽に吹ける。コルネットは管の曲がりが極端で複雑で音が出ずらいが、トランペットに比べれば音質は柔らかい。ヴィオラに比べればヴァイオリンはさらに難しそうだ。