アメリカ東海岸を行くコンテナ船からの眺めを記録した動画。以前紹介した同様な動画と同じようなものだが、やはり最後まで見入ってしまう。
海の上に目印はない。動画では、昼間は雲の動きがあってわからないが、星空になると、星の動きは地球の自転による動きだけ。つまり船は、目印もなしにまっすぐ進んでいることがわかる。GPSなどの測位衛星からの情報と、気象衛星からの気象情報などにより、航海の大部分を最短距離で進んで時間と燃料を節約しているのだ。
今なら当たり前になってしまったが、人工衛星がなかった昔の航海は、六分儀で星の位置を測り、クロノグラフ(精密な時計)や羅針盤と突き合わせて現在地を知り、舵を操作した。風や海流で流されれば、正確な方角に向かっただけでは間違った場所に行ってしまうはずだから、そのへんをどう計算していたのか、見当もつかない。実際のところ、見慣れた海岸線が見えるようになって、これで良かったんだと安堵していたのではないだろうか。
アメリカが軍事用だったGPSからの情報を公開したのは、1995年のレーガン大統領の時代だ。そのことは羅針盤の発明以上の歴史の転換点となったし、日本はその恩恵を最大に享受した国の一つだ。ノルウェーでサバを買付け、ベトナムに運んで缶詰加工し、日本に運んでスーパーの目玉商品になる。コンテナ船の効率的な運用で、製品単価に占める輸送費の割合はそれほど気にしなくてもいいくらいに小さくなったので、安い国で原料を仕入れ、工賃の安い国で加工して、持って来て売ることができる。
道のない海の上を、ハイウェイのように航行するコンテナ船。この動画は、船乗りシンドバッドやマゼラン、カリブの海賊など、歴史上のあらゆる船乗りたちが夢に見て、決してかなわなかった光景である。
コンピュータやGPSなどで自動操船で運行するなら船長も楽でしょうね。機械は人間より遥かに正しいですからね。
大きなコンテナ船と言えどもあの無数の積荷のコンテナは揺れで海に落下しないのでしょうか?
大型フェリーなどでは横揺れに対してはスタビライザーと言う小さな羽が船底に付いて居てコンピュータによって波を感知して揺れを防いでいるのですが、縦波には効きませんよね。
船は縦波には強いといいますから、「根性」で乗り切るのかもしれません。水面下が見えませんが、重心もどうなってるのかと思いますね。たまに海外の楽器を注文したりすると、ああいうので運ばれてくるのかと、ちょっとどきどきします。コンテナ自体がしっかりした箱なのでしょうけど、雨ざらしみたいな感じがしますしね。