リズムとズレ2

前回の「リズムとズレ」では,アフリカの子供は三拍子の曲に2拍の手拍子を入れると言ったが,心臓の3拍と足の2拍は,縦に重ねるだけでなく,横に並べることもある.
リズムとズレ2
②のように,5拍の音を繰り返すのだが,5拍を均等に刻むと言うより,②のように緩急をつけたリズムを刻む.これがガーナ音楽の代表的なリズム「kpanlogo(パンロゴ)」だ.とはいえ,厳密にこの譜に書いた通りに刻んでいるわけではなく,「ケニケニカ、チャチャ」という歌で口伝えされている.また,この5拍のリズムは同じガーナの音楽でも,地域や種族で微妙に緩急の付け方がズレているようだ.
パンロゴや他のガーナの音楽に慣れ,5拍のリズムが身についてくると,このズレの間隔を自由に動かして,4拍子一小節の間を,正確に5等分するリズムなんていう芸当もできるようになる.

 

ちなみにガーナ音楽になじみのない人でも,ボザノバなどのラテン音楽をよく聞くと,背後で主にクラベスという拍子木が,このケニケニのリズムを刻んでいるのがわかるはずだ.アフリカから奴隷として連れ去られ,南米で生きることになっても,故郷の心臓と足のリズムまで奪うことはできなかったのだ.

次回「焼香」(6/24公開予定)
※ときどきバイオリンに関係のない話題が出るかも知れないが,ご容赦を.今まさに壮大な計画が進められているところなので,乞うご期待!!

One thought on “リズムとズレ2

  • 6月 20, 2016 at 09:46
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    リズム&ブルースなどでもギターのコードなど弾くときに休止符を挟んでズレが効果的ですね。パーカッションなどもこの奏法が多いですね。身についてしまえばいいのですが、元祖のアフリカ音楽にはかなわないですね。

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