刑事ドラマとアメリカの警察

刑事コロンボやダイ・ハードなど,アメリカの映画やTVドラマの主人公は刑事が多いが,日本の警察の刑事とは全く違う複雑な階級制度で,それどころか,舞台となるロサンゼルスやニューヨークの警察組織は,お互いになんの関係もない、独立した組織だということを近年知った.アメリカの州はそれぞれが独立した国のようなものだから,どれぞれ独立した警察組織を持つ.ロサンゼルスやニューヨークなどの大都市には,独自の警察組織があってそのトップは市長である.だからいくら敏腕刑事が犯人を追ってやむなく訪れたとしても,他の市では一切捜査活動ができない.だからドラマでは,そのへんの葛藤をうまく盛り込んだシナリオが多い.その点FBIは州を跨いで捜査ができるが,市警察や州警察の上部組織ではない.

また,現在でも「保安官」がいる.しかも相当地位が高く,高層ビルに立派なオフィスを構えていたりする.その他にも,大学や各種の組合にも,独自の警察組織がある.沿岸警備隊は別の組織だし,ニセ札の捜査は,大統領の護衛をするシークレット・サービスの役目だ.

こんなにたくさんの警察組織があるのは,民主主義の本家だからだ.市民は自分や家族,財産を自衛する権利があり,さらに市民の集まりである組織も,独自に保安のための手段を持てるということらしい.保安官の地位が高いのも,選挙で市民から選ばれるから.市長が任命した職員である警察官よりも地位が高く権限が大きい.「お上」という雰囲気のある日本の警察と比べると,筋が通っているような,いないような,妙な感じがする.警察の組織や階級については映画やドラマの翻訳者も困っているようで,とりあえず何でもかんでも「刑事」にしてしまうらしいが,階級がテーマになるエピソードだと,苦労していると思う.

さて,刑事物の話題にふさわしく,最後に長年の謎に関する意外な真相を。
「コロンボ刑事のファーストネームは”フランク”だ」

次回「コピーライター」(3/1公開予定)
乞うご期待!

2 thoughts on “刑事ドラマとアメリカの警察

  • 2月 26, 2017 at 13:51
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    アメリカの刑事物は大抵,破天荒な主人公が大暴れする事が多いですが,日本との違いはアクションが超派手で命がけですよね。署内評価は最悪でも最終的に結果を出すところが痛快です。何時でも辞めてやる的な開きなおりが公務員らしくなくて好感が持てます。

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  • 2月 26, 2017 at 13:24
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    西部劇映画では,丸いバッジのマーシャルが州保安官で,星型のバッジのシェリフが街の保安官だったと思いますが,それで良かったですか?保安官はカッコ良かったですね。ショットガンや2丁拳銃なんかでならず者達をやっつける。しかし?時には腰抜け保安官や,呑んだくれ保安官や,買収された保安官も居たりしてアメリカ人らしいアバウトな面が面白くもあり,日本じゃあ信じられない事ばかりですね。保安官も悪党も,あんなにぶっ放して人を殺したら田舎街は人口も減る一方で,税金で雇われている保安官はおマンマの食いあげになり兼ねませんね。

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