Hulu騒動

5月17日に、Hulu(フールー)という、映画やドラマのネット配信サービスがリニューアルし、Happyon(ハッピョン)に変わった。アメリカのTVドラマが見放題で、評判も良かったので私も契約していたが、リニューアル後動画が見られなくなった。ブラウザを変えれば見られたが、画質が劣化し、途中何度も止まるようになった。
サポートにメールを入れたが一向に返答がないため、ネットで検索すると同じケースが相当あるらしく、非難轟々である。大抵は口汚く罵るだけだが、中には日本型ネットビジネスへの鋭い指摘もあって面白い。

その中にはまずドメインに着目したものがある。リニューアルするのにドメインまで変える必要はないはずなので、新ドメインの「happyon.jp」を調べると、昨年の早い時期に取得されている。今回のドメイン変更は予定されていたことになる。
また契約関係を指摘するものもあった。HULUの本家は本家アメリカ。日本での配信は2011年にスタートし、14年に日本テレビが事業を継承したが、今回この契約が切れた。ドメインの件を考えると、最初から本家を客寄せに使い、顧客を受け継いで、今後は日テレ素材を中心に配信するのだろうという指摘である。

技術的にはHDMIという、著作権保護機能のついたディスプレイを持ってないと視聴できないことになった。これは、事前に十分な説明なしに行われたもので、要するに料金支払い中の契約者をぶった切ったということ。だが、ネットの記事を読むまでそのことがわからず、なかなか来ないサポートの返答を待っていた。今後、視聴できなくなった期間の料金に関する訴訟が起こっても不思議ではない。個々の金額は少ないが、人数が多いので総額は相当なものになる。組織的な詐欺罪にもなりかねない。だれか弁護士さんがやらないだろうか。儲かると思うけど。

この機にサーバーの処理能力やデータの送信能力を落として、コストダウンをはかったという指摘もあった。米Huluとの契約には、当然データ処理環境や画質の保持も含まれていたはずだが、その制約がなくなったのを機に、レベルダウンさせたというのである。画面の操作性が悪くなったという指摘もあったが、インターフェースやその背後のデータ処理プログラムも、Huluとの契約だったのだろうから、付け焼き刃でそれを上回るものができないのは当然だ。

日本の経営者にはネットがわからない、これが日本のネットビジネスの限界だという指摘もあった。私もそう思う。おそらく日本テレビは、新しいチャンネルをひとつ手に入れたような気でいたのだろう。今までのように視聴者の「ながら視聴」にささえられて視聴率を稼ぎ、スポンサーから収入を得るビジネスモデルから、頭の切り替えができなかったのだ。
有料配信、オンデマンド配信は、テレビとはまるで違う。PCもモバイルも画面が小さく、部屋のどこからでも見えるわけではないので、ながら視聴になりにくい。動画を見る場合も、気に入らなければすぐ他の番組を探す。

何よりサポートの対応が遅すぎた。上からの公式な返答が出るまでスルーしたのだろうが、時間がかかりすぎた。雪印など、かつていくつもの企業がこの時期の対応を間違ったため、廃業に追い込まれた。今回のリニューアルに反発しているのは、どう見てもオピニオンリーダーたちだ。かつてHulu契約を勧めて回った人たちだろうから、今回は、責任を持って解約を勧めてまわるだろう。

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