米がICBM迎撃実験に成功

アメリカは、西太平洋のマーシャル諸島・クエゼリン環礁にあるミサイル発射場から打ち上げた模擬のICBMを、約8千キロ離れたカリフォルニア州のバンデンバーグ空軍基地に配備されたミサイル防衛システムで撃ち落とす実験に成功したと発表した。

さて、「孫子」の一節に「戦争はだまし合いだ」というのがある。大昔から軍事に関する公表内容は、嘘だらけである。何しろ敵に向かって言うのだから、何を言っても咎められない。広告関係者としては、法律やモラルに縛られずに広告の手法を発揮したらどうなるかという、またとない参考事例である。
例えば、「地雷原を敷設するのに必要な地雷は何個?」という問いの答えは「ゼロ個」。「この先地雷原あり」という看板を立てておくだけで、最新の機甲師団も、除去作業をしながら進まなくてはならなくなり、スピードがぐっと遅くなる。それが地雷の役割だ。軍事関係の公式発表など、この地雷の看板みたいなものが多いだろう。

とはいえ、嘘も2通りある。実際には実験していない、したけどうまく行かなかったという嘘。どうせ脅しにしか使えないICBMなのだから、勝負はPRしだい。これからはICBMなんて怖くないねと言ってしまえば、事実上、ミサイルによる恐喝は意味をなくす。
逆の嘘もある。もう何回も成功しているが、敢えてそのことは公表していなかったという嘘。今回のように、ICBMで恫喝しようという敵が現れたときのため、取っておいた手持ちのカードを切ったという場合である。どちらにせよ、「初めてやったのに、なおかつ成功」というのは、現実味がない。また、迎撃実験成功したのだから、「もうそんなに怖くないね」とばかりに、空母を1隻帰してしまう。という発表があるかもしれないが、それも本当に帰るかどうかは誰にも分からない。

ところで、メディアには「初実験に成功」と「実験に初成功」という2通りの見出しが出ている。これは意味合いがけっこう違うのだが、適当なのか、わざとなのか。

4 thoughts on “米がICBM迎撃実験に成功

  • 6月 1, 2017 at 21:21
    Permalink

    もしニミッツが黄海側に来るようなことになったら、中国が黙認しているということですから、待ったなしかもしれません。

    Reply
  • 6月 1, 2017 at 14:21
    Permalink

    米は、3隻めの原子力空母「ニミッツ」を派遣するらしいです。中東でも3隻同時派遣はなかったはず。発射される前に、主要施設を同時攻撃するぞという姿勢ですが、これもまた日本海側でしょうか。ソウルと、そこを狙う砲台のある黄海側はどうなるんでしょうか?

    Reply
  • 6月 1, 2017 at 06:22
    Permalink

    ヤクザの喧嘩で「打つぞ!」とか,「刺すぞ!」とか第一段階で凶器を見せて相手の出方を観察しながら次の手を考える手法ですね。チャカの引き金を引いて逃げても必ず報復が待っているし、ドスで刺しても殴り込みをかけられるシナリオは約束されている世界ですからね。現時点のミサイルも未だ「ふうてんの寅さん」の口上段階のようなものですね。

    Reply
    • 6月 1, 2017 at 07:38
      Permalink

      ヤクザも損得考えるから、口先だけでことが納まればそのほうがいいですからね。ところが相手が素人で逆上してたら、そうはいかないかもしれない。今回は相手が仁義をわきまえない狂人だという判断でしょう。素人にも意味がわかりやすく、やっても意味が無いことを実験で証明してみせて、それでも食って掛かってくるなら、本気で相手にするというところでしょうね。

      Reply

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です