大圏コース

地球は球面なので、平面の地図は正確に地形を表現できず、いろいろ不正確な部分が出てくる。特に、ミサイルや飛行機が地上の2箇所を結んで飛ぶ時、どの場所の上空を飛ぶかを地図に記入すると、「大圏コース」という独特な曲線になる。流石にネット上には、その場で大圏コースを書いてくれるサイトがあった。
http://user.numazu-ct.ac.jp/~tsato/webmap/sphere/great-circle/

クリックで大きな画像を表示 ※番号つけ間違いで③はなし

このサイトで、北朝鮮からアメリカへ向けたミサイルの大圏コースを調べたところ、たとえどんなに遠くまで飛ぶミサイルを開発しても、現実的には、アメリカを攻撃できないということに気づいた。

➀ワシントンを狙った場合、ミサイルが直行するコースは、この地図のように北極海を通ってカナダから進入することになる。この山なりカーブは目的地が東になるほど高い山になる。これでは、発射直後に中国やロシアの上空を通過してしまう。

②のように、太平洋側のカリフォルニアを狙った場合でも、山が低くなるが、それでも中国とロシアの上空を通らざるを得ない。アメリカを狙うと、ミサイルはすべて①と②の間を通ることになり、やはり中国、ロシアの上空を通過する。

この2国がみすみすミサイルの上空通過を許すとは思えない。アメリカへの攻撃を手助けしたことになってしまうからだ。発射直後の低い高度なら、防衛ミサイルで落とすこともできるし、すぐそばで待ち構えている地上部隊が侵攻してくるかもしれない。

④日本人としては癪に障る話だが、てっきり北朝鮮は我が国の頭超えでアメリカを狙えるのかと思っていたが、実は日本越えの方向に発射すると、ミサイルは南米最南端のアルゼンチンに行ってしまうのだ。なんだか不思議な話だが、仮にブラジルを狙うと、コースは①よりもさらに高い山なりを描いてしまう。これは上記のサイトで確かめてみて欲しい。

⑤グアム攻撃をほのめかすなど、北は思いのままにアメリカを挑発しているように見えたが、要はハワイかグアムしか狙えないようである。今回のミサイルは実際は長距離飛行が可能で、わざと飛距離を制限したという情報もあったが、あのコースで何倍もの距離を飛行させたとしても、ミサイルは無関係の南米にしか行かない。

ただし、当然ながら日本にならどこでも狙える。テポドンの時から、北のミサイルは主に日本にとっての問題なのである。

 

 

 

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