完全なるシステム

以前スーパーで買い物をした時、売り場の値札とレシートの金額が違っていた。買い物が少なかったのですぐ気がついてレジ係のおばさんに言うと、おばさんは血相変えて売り場に走って行った。まあ当然だ。そして棚を見たが戻って来ず、そのままバックヤードに入っていった。まもなく白衣の若い男と一緒に出てきたがおばさんだけがレジに戻り、済まなそうに
「これは大小サイズがあって、プライスカードは売り切れた小サイズの値段だったんです」と言う。若い男は、たぶん売り場か商品のマネージャークラスなのだろうが、レジには寄らずにそのまま棚へ行ってしまった。私はウソをつかれてると感じたが
「そうだったんですか、かまいませんよ」とおばさんに言った。おばさんは何も言わなかったが、表情はかなり怒っていた。と、話はここまで。

帰ってからネット検索で、その商品のメーカーサイトを調べると、案の定、サイズ違いは作ってなかった。初めて見る商品だったので、テストマーケティングだったのだろう。テストマーケティングでサイズ違いなどは出さない。パッケージのコストがかかるし、データがややこしくなるからだ。もしかしたら日替わりで価格だけ変えて、反応を探ったのかもしれない。そこでレジで参照する商品マスターの価格だけ変えて、プライスカードの書き換えを忘れたというところか。この時売り場の写メでもとってあればよかったのかもしれないが、レジのおばさんの怒りを思ってそのままにした。
おばさんが怒ったのは、客をだましたこと。その役目をさせられたこと。さらに言えば、自分も家に帰ればおそらく主婦で、そういう目に合わされたら、絶対に黙ってはいないだろうということ。それなのに、見るからに善良そうな(?)老人をだます役割をさせられたのである。さぞかし腹が立ったことだろう。

一方、若きマネージャー君はなかなか優秀で、こういうゴマ化しは初めてではないはずだ。でなければ大小サイズがあった、などという練り込まれたウソはなかなか出てこない。
ここまででわかることは、まずレジ係に値札間違いに対応する権限が与えられてないということだ。単独小売店なら、
1.事情を説明して、正しい料金を払ってもらう
2.当店の間違いでしたと謝って、プライスカードとの差額を渡してその旨を記録する。
のどちらかだろうが、この店はPOSシステムにイレギュラーな対応を記録する仕様がないかもしれない。レジ係が値札間違いをでっち上げて、不正な値段で販売するかもしれないからか?ともかくシステム外の問題を一言で八方丸く収めた商品マネージャー君は、実に優秀だと言える。かくして、人間が絶対に間違いを起こさないことが前提というすさまじいシステムは、現場の努力でいつまでも温存される。

でも、コンプライアンス的に危なっかしいなあ。単に心得違いの店員がいるというより、システムがゴマ化しを奨励するような構造だから、またやらかすだろうし、私のような温厚な紳士(?)ばかりじゃないと思うけど。

One thought on “完全なるシステム

  • 4月 29, 2018 at 07:14
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    女性、特に年配になるほど、買い物後の店内でのレシートチェックはしていますね。男の僕などは意外に無頓着で買う時のみ値段を確認してはいるものの、レシートチェックをしていないです。これまでにどれだけ買い物をしたか?と考えると、そのような事は多々あったのではないかと推測できますね。今後は、もう少しレシートチェックをしなければと反省しきりです。例え、少額の買い物でも。

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