はやぶさ2 小惑星りゅうぐうで活動中

ニュースとしてはちょっと遅れたが、8月23日にJAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)の記者会見があり、2014年に種子島から発射された小惑星観測船「はやぶさ2」が、小惑星「りゅうぐう」に到着し、活動中であるとの発表があった。活動内容をまとめた動画があったので紹介したい。

我々世代の頭の中にある太陽系は止まった姿だが、実際は地球であれ、小惑星であれ、絶えず太陽の周りを回転しているのだから、一直線にそこへ行くわけにはいかない。お互いにぐるぐる近づいたり遠ざかったり複雑な軌道を描いて目的地を目指すのだが、頭ではちょっと想像のつかない動きが、動画だと非常によく分かる。途中、地球に近づいて引力の力を借りて方向や速度を変える「スウィングバイ」を行ったそうだ。そこまですべて計算して打ち上げて、無事竜宮に到着して活動中だというのだから、恐れ入ってしまう。

これはもちろんコンピュータのおかげだが、搭載しているのは最新鋭どころか、極めて古く能力の低いコンピュータだという。これは「評価の定まった技術を使う」という、技術畑の人間ならではの考え方によるものだそうだ。確かに最新OS搭載のPCなど、しょっちゅうわけのわからないトラブルを引き起こしてくれるので、大事な任務を任せきるのは不安だ。

ともあれ現在小惑星の上で1年半の調査活動中で、来年末に地球へ抜けて出発。到着と資料の回収は2020年になるらしい。行き先が竜宮うだけに、あまりのんびりしないで吉報をもたらしてほしいものである。

8月26日は、キャサリン・ジョンソンの100歳の誕生日。

数学者で数々の宇宙計画に重要な役割を果たした、キャサリン・ジョンソン博士の、100歳の誕生日を祝うメッセージがNASAのニュース動画に上がっていた。キャサリン・ジョンソンは、1918年にアメリカのウエスト・バージニア州生まれの、アフリカ系アメリカ人である。子供時代から数学の天才を表し、14歳で」ウェスト・バージニア大学に入学し、博士号を取得した後、NASAの前身であるNACAの職員となった。

コンピュータのない時代、宇宙計画に欠かせないさまざまな計算を(おそらく計算尺で)彼女が担当した。NASAに改組された後も、アポロ計画など、重要な計画のプログラムを担当したという。コンピュータ化された後も、宇宙飛行士のジョン・グレンは、彼女に計算し直してもらうよう主張したという。コンピュータで計算しても間違いながないことを、彼女が保証したわけである。

黒人であることに加え、女性でもあることで、二重の差別を被る様子は、彼女を描いた映画「ドリーム」(2016)でも描かれている。もっとも実際のNASA内では、差別はなかったそうだが。その後2015年には、オバマ大統領からアメリカの勲章の最高位「名誉勲章」を受けている。
(日本のWIKIにも記述がなかったので、僭越ながらご紹介まで)

My Foolish Heart

ヴィクター・ヤング(1900-1956)の名曲。youtubeでは、有名なビル・エヴァンスの動画が多い中、なんと札幌が生んだジャズメン、福居 良トリオの演奏を見つけた。福居良(p)、伝法論(b)、福居 良則(ds)の三人は、私の若い頃はいわば雲の上の人だったが、仕事についてライブなども縁遠くなってからも、街なかで時折ライブのポスターを見かけ、いつまでも活躍していたのは知っていた。メンバーの伝法氏が2002年、福居氏も2016年に亡くなっていた。

さて、こちらは同じく札幌が生んだジャズメン、寺久保エレナによる、同じくMy Foolish Heartである。1992年生まれというから、福居良とは44歳差だ。9歳からサックスを始め、高校2年にバークレー音楽院のワークショップに参加。高3でCDデビュー。卒業後は日本人初の学費免除特待生としてバークレーに入学。その後も世界を舞台に、コンサート、CDなど幅広く活躍している。
さすがにジャズメンとしての器の違いを感じてしまうが、かつての札幌のジャズシーンが、こういう大物が生まれる母胎になったのかもしれない。

ナイト&ディ

以前にも登場した、コール・ポーター(1891-1964)の作曲。演奏は、これが本コーナー初めての登場となる、オスカー・ピーターソンである。スウィングやラグタイム時代のピアノを思わせる、明るくて、切れ目なく沢山の音を紡ぎ出すテクニカルな演奏で、日本でも人気が高い。ジャズ界きっての超絶技巧派、88鍵をすべて使い切りミスタッチのない完璧な演奏など、この人の評価はテクニックにかかわるものが多いが、私はむしろ気取りのなさやリラックス感など、カナダ人らしい人柄の良さを感じる。82年に脳梗塞で倒れた後、リハビリで復帰。07年に82歳でなくなってる。このあたりの経緯はよく知らなかった。来日回数も多く、アルバムと印象が変わらない安定したステージを見せてくれる人だった。

ヴァイオリンの消耗品

ヴァイオリンには100年以上も使われ続けてきた名品があるくらいだから、本体の寿命は長いのだろうが、それ以外のものは、けっこう寿命が短い。まず弓は半年くらいで交換するのが理想らしい。弓は寿命が来ると毛が抜け始め、見るからにまばらで寂しくなってくる。弦に擦れて切れるだけでなく、毛を束ねている元が劣化するのではないかと思う。また、毛自体が伸びてきて、張力を強めてもピンと張らなくなってくる。きちんと練習する人なら劣化も早いので、それこそ半年で取り替えなくてはならなくなるのかもしれない。私は2年以上使っているが。
ただし、毛だけを取り替えることはできるらしい。

この他、弦も消耗品だ。弦は弓以上に頻繁に交換しなければならないようだ。ギターと同様か、ギターより頻繁に替えたほうがいいのかもしれない。松脂も使うほどに当然減っていく。新品は琥珀色のカンロ飴状態だが、ヒビが入ったら交換したほうが良いと言われている。もし欠けてしまい、欠片が毛の間に入ったらまずいからだろうが、凹型にすり減った松脂は、練習の証拠のような気がして愛着があり、ヒビのまま使っている。

長い目で見ればブリッジも振動で弦が食い込んでいくので、交換か修繕をしなければならないようだ。また、ヴァイオリンのヘッド部分のペグを差し込む穴も、長年力をこめて回し続けると削れていくので、ペグを交換し太い部分できちっとはまるようにするらしい。

初心者でも良いバイオリンを手にしたほうが良いに決まってるが、付属品、消耗品を高価な本体に見合うようなものにすれば、数年で消耗品の費用合計が本体を上回るような気がする。