今年も大晦日

毎年大晦日に、記事を上げることにしているが、2015年はバイオリンを買った話、16年は日ハム優勝、17年はミサイルの話を書いた。なるべく縁起のいい話、景気のいい話を書きたいのだが、2018年を振り返ると、どうしても震災と停電の話題にならざるを得ない。

道路などの整備は終わったが、停電の影響は今も続いている。自分が聞いた範囲でも、酪農家では乳牛の搾乳ができなくなり、乳房炎にかかって処分せざるを得ないということがあったらしい。治療可能だった牛も、抗生物質の投与中は出荷できず乳を廃棄した。ことは北海道全域だから、その被害はどれほどになったのか見当もつかない。

新年に向けて気分は一新したいものの、忘れてはいけないことでもあるということで、検証委員会の調査報告書を読むことにした。「平成30年北海道胆振東部地震に伴う大規模停電に関する検証委員会」は、第二回の9月21日に発足し、下記のアドレスで会議資料が公開されている。一応被災者の端くれとして、根拠のあやふやな議論に巻き込まれず、事実関係はしっかり把握しておきたい。(読んで理解できる範囲だけであるが)
https://www.occto.or.jp/iinkai/hokkaido_kensho/hokkaido_kensho_1_shiryo.html

コンテナ物語

中国からバイオリンのアクセサリーを買った。値段は300円ほどで、送料無料。混載コンテナの空きスペースを利用すれば、ただ同然で国際輸送ができることは知っていたが、こうまで安いと、どこから利益が出てくるのか不思議になってくる。そこでこの際、長らく宿題になっていた、名著「コンテナ物語」を読むことにした。

工場など、出荷地点で貨物を金属の箱に積み込み、列車やトラックで運んで、箱ごと貨物船に搭載する。その発想自体は古くからあったらしいが、将来性が見通せなかったり、妨害があったりで、本格的に実用可動したのは1950年代だった。それまでは、港に着いたトラックと船の間で、人力で荷物をプレートに積んで船のクレーンで持ち上げ、積み下ろしを行っていた。また、遅れた貨物の到着を待って、先に来た荷物が何日も野ざらしで放置されたり、港湾労働者に盗まれたりしていたという。
当時、ニューヨークは世界最大の貿易港で、港には荒っぽい港湾労働者が組合を作って、新規参入や機械化に抵抗していた。ニューヨーク市もコンテナの将来性を軽く見て、必要な設備投資を怠ったため、しだいに対岸のニュージャージー州が貨物輸送の主役になっていた。

現在の港湾では、トラックはコンテナをその場に置いてすぐ次のコンテナを積んで出て行き、コンテナは貨物船をまたぐブリッジ型の大型クレーンで船倉に積み込まれていく。この間に必要な人員はほんの数名で、コンテナの中身や目的地、到着時間などすべての情報がネットワークで追跡され、クレーンの操作までが自動化されている。
港に到着したコンテナはトラックや貨物列車で目的地に運ばれるが、日本などの先進国では、港のクレーンはもちろん、ガード下やトンネルなどが、すべてコンテナトラックが通過できるサイズに修復されている。

また、コンテナ輸送はベトナム戦争でその効率性が評価された。コンテナ業者は米軍から復路に空のコンテナを積んで帰れるだけの金額を提供されていたが、さらに有効利用するまて、日本に立ち寄って様々な商品を持ち帰った。その莫大な輸出用の物流力が、日本の輸出を支えたという。

現在、コンテナ輸送の世界的なネットワークにより、原料や製品の海外輸送コストは、生産コストの中で無視しても構わないほどまでに小さくなった。原料の調達や部品の製造、組み立て、販売を、それぞれ別な国にするのも当たり前のことになった。一方、この国際間の輸送コストの削減は、生産活動の拠点をどんどん人件費の低い国にシフトさせた。その結果、もはや先進国に、大型の好況は起こりえない時代になったとも言われる。

世界一の勝ち組ジジイ

子どもたちに夢を届けるという触れ込みで、キャラクター・ビジネスをスタート。年間実績を一晩で稼ぐ超効率的な手法と、本来の主役であるキリストに代わってクリスマスの顔となるほどの圧倒的な知名度で、世界中にビジネスを展開する。
1931年、アメリカ最大の清涼飲料会社C-C社と専属契約を結んでからは、伝統衣装を脱ぎ捨て、もっぱらC-C社のコーポレートカラーである赤のユニフォームで登場するが、一方で、競合する企業同士のキャンペーン・キャラクターとして重複して契約するなど、従来のキャラクター・ビジネスの常識を無視した強引なやり方には合法性を疑う声もある。
また、過去数百年にわたって、一切の納税を行っていないことでも知られているが、前述のC-C社をはじめとする無数の企業との契約金の行方について、メディアなどでも一切取り上げられたことがない。背後に、国家を超えた大きな存在を指摘する向きもある。ちなみに中国語では「圣诞老人」と表記する。「怪」からりっしんべん、つまり心を取り去ってることからわかるように、怪しいだけでなく心もない老人という意味だ。

Merry Christmas!

Bach(バック)のトランペット

世界的なトランペットのブランド、Bachの製造風景。金管楽器は金属製でもあり、精密機械のようなものだから、機械的に製造されるのかと思っていたのだが、これを見ると職人の勘や技に頼る部分が非常に多く、ちょっとしたことで取り返しがつかなくなりそうな工程ばかりだ。これに比べれば、言い方は悪いがバイオリンの製作のほうがお手軽な感じがする。

それにしても、組立工程で組み込んだピストンがすっと上がっていくところや、管がはまるところのスムーズさはどうだろう。金属なのに、艶めかしいくらいである。これは欲しがる人の気持がわかる。
ちなみに今夜はクリスマス・イブ。Bachのトランペットを欲しがっている、世界中のおじさんたちに、ポーンと1本買えるようなあぶく銭が入ってきますように。

Bach Trumpet Tour – YouTube

目を瞑って弾いてみる

スティービー・ワンダーやレイ・チャールズなど、ピアノやキーボードには、優れた盲目のアーティストが存在する。バイオリンはどうかわからないが、試してみることにした。音程もめちゃくちゃで、隣の弦を弾いてしまって雑音だらけになるだろうと予測していたら、思ったよりも上手くできた。チューナーが見られないので正確なところはわからないものの、音程もそれほど狂ってないような気がする。隣の弦との角度も案外身についていたようで、引っ掛けることも少ない。これなら、絶えずチューナーや弓の角度をキョロキョロ見ながらより、ずっと集中できて良い。

と悦に入っていたら、キーキーというイヤな音に変わってきた。目を開けると、弓の角度が曲がって、ブリッジに近い部分で弾いていた。要は右手の弓の持ち方がきちんとできていないため、ずれていったらしい。やはり目を瞑ってもできる、という具合にはいかなかったが、きちんとできてない部分がわかっただけ試した価値はあったと思う。