令和は「りょうわ」ではなく「れいわ」だった

今日、新元号の令和が公表された。この元号の注目すべき点は日本で初めて万葉集からとったこと。これはなかなか難しい作業だったと思われる。從來の元号のように漢文を出典にすれば、すべての漢字に象形文字時代から変わらぬ意味があるので、原典となった漢籍から良い意味の部分を取り出せば、自然と理屈の通った元号になる。それに対して万葉集は万葉仮名、つまり意味を無視した漢字の音だけを使った表記で、「札幌(札にも幌にも関係ない)」、「亜米利加(米どころというわけではない)」のようなもの。どうしても意味以上にイメージ主体になるが、そのへんは日本人らしいとも言える。

ちょっと驚いたのが「りょうわ」ではなく「れいわ」だったこと。令を「れい」と読むのは比較的新しい読み方で、万葉集の時代なら「りょう」だったと思う。「りょうわ」と読んだほうが元号らしい響きだと思うのだが、あえて「れいわ」にしたことで、新しさや現代らしさを表現したのだろう。なかなか大胆な部分もあったが、昭和の「昭」のように、それまで誰も見たことがないような漢字をいきなり使ったのに比べれば、おだやかなものである。いずれにせよ、30年ぶりにスリリングなひとときだった。

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