オットー・ヴィットの世界

オットー・ヴィット氏は、戦後ラ・クンパルシータなどのコンチネンタル・タンゴで一世を風靡したアルフレッド・ハウゼ楽団の、作曲家、編曲家、バンドネオンのソロ奏者で、晩年は夫人の出身地である札幌に移住し、この地に今も眠っている。そのヴィット氏の残した多くの楽譜の中から発見された「タンゴサッポロ」を、初めて演奏する「オットー・ヴィットの世界」が、3月30日、札幌文化芸術劇場hitaruで開催され、私も耳にする機会を得た。

コンチネンタル・タンゴは、欧米風のタンゴである。ドイツの民族楽器だったバンドネオンがアルゼンチンに渡り、ラテン音楽と融合して生まれた情熱的なアルゼンチン・タンゴが、ヨーロッパに渡ってオーケストラによる洗練されたポピュラー音楽となったものである。ちょうど、オードリー・ヘプバーンやマリリン・モンローなどの大スターが活躍した時代の映画や、スタジオ・ジブリ作品のテーマ曲のように、豪華だが耳に心地よく、はじめての曲でも自然に溶け込める。
ただし、こういう音楽はオーケストラの他にバンドネオン、ピアノ、マンドリンなど、様々な楽器を駆使した豪華仕様なので、それこそアルフレッド・ハウゼ楽団でも来ない限り、接する機会はないかもしれない。何年もの期間をかけてヴィット氏の作品の公開にこぎつけた「オットー・ヴィットさんのタンゴ演奏会実行委員会」に敬意を表したい。


3 thoughts on “オットー・ヴィットの世界

  • 4月 2, 2019 at 10:50
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    昨日のコメントで、S氏にジョークが通じなかったみたいです。

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  • 4月 2, 2019 at 06:54
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    アルゼンチン・タンゴのステージは一度大阪で観た切りですが、キレのいいバンドネオンのあの響きは今も忘れられませんね。意外でしたが、コンチネンタル・タンゴのそんな有名な方のお墓が札幌にあるなんて全く知りませんでした。ところで、hitaruの音響はいかがでしたか。

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    • 4月 2, 2019 at 09:14
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      ホールは安い席でも垂直に積み重なっているので、舞台が近く、音も近い感じでした。でも、断崖絶壁なので怖いです。断崖のヘリの席には「立ち上がらないように」という注意書きがあるのですが、着席のときにはどうしても立って歩くことになります。それを見ている方がこわいですね。オペラハウス形式なので、メイン舞台の奥と左右に、同程度の舞台が3つ隠してあって、オペラなどでは舞台ごと入れ替わるのだそうです。そういうのを観に行くと値打ちがあるんでしょうね。ともあれ、バイオリニストとしていつかあの舞台に立つという目的ができました。(こういうホラは昨日言っとけば良かった…)

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