楽器の効用

楽器演奏は体に良いわけではない。管楽器は大抵歯に負担がかかるし、弦楽器は指の形が変わったりするものもある。バイオリンの場合は正しい姿勢を取り続けると、腰に無理がかかる。武道などでは、正しい姿勢とは体に無理のない姿勢であり、正しい動きは健康を助長することさえあるが、楽器演奏は良い音、良い演奏のためならどんな負担のかかることでもする、というのが正しい姿勢のようだ。
体への負担もさることながら、情けないことに楽器演奏で一番しんどいのは、集中や緊張など頭に関する部分だ。ダラダラと間違えながら弾いてるときはそれほどでもないのだが、調子良くノーミスでメロディを先回りしておかずを入れたりしてるときでも、ほんの数分の曲でも終わったときにがくっと疲れることがある。

一方、楽器を弾くと自分のコンディションがよくわかる。指使いが思い出せなかったり、ついていけなくなったりすると、自分でも気がつかないが頭が回ってないのだとわかる。こういうときはあまりいい気分ではないが、何度かやってるうちに調子を取り戻すことも多く、まだまだ自分はいけるんじゃないかと、かえって気分が良くなる。こういうのは朝のほうが多く、寝ぼけていても徐々に気分が高揚し、その日一日仕事も快調にできそうな気がしてくる。午後は長時間弾いても調子が悪くなっていくことが多い。やはり疲れているのだろう。

だから毎日朝に一曲弾いてから1日を始めれば、毎日エネルギッシュに暮らせるのではないかと思う。なかなかそういう時間は作れないが。

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