ボザノバとサンバの練習法動画

バイオリンなどの擦弦楽器による、ボサノヴァの指導動画である。演奏しているChristian Howes氏は、バークレー音楽院のポピュラーバイオリンの先生だ。ネットでの指導に熱心で、私も何冊かテキストを買い、動画で勉強させてもらっている。バークレー音楽院といえば、渡辺貞夫以降、多くの日本人ジャズメンが留学した、ジャズの聖地である。Howes氏は、さらにSKYPEにより個人レッスンも受け付けているが、流石に恐れ多いので受けたことはない。

この動画では興味深い装置を使っている。足元のループペダルで演奏中の音を適宜切り取ってループ再生させ、その上に次々と新しいフレーズを積み重ねて、複数のパートからなる伴奏部を即興で作り上げている。現代ならではの、音楽の楽しみ方だと思う。

また、英語の説明なのでわかりにくいが、ボサノバやサンバの、異なる楽器のパートを声と手拍子で合わせる練習法を紹介している。もちろんパートごとに違うリズムなので、簡単にはできないが、非常に力のつくトレーニング法だ。

ビオラ

ビオラの調子が良くなってきた。当初は大きい分扱いにくく、音色もややこもったようで冴えなかったが、最近は大きくて堂々とした音が出るようになってきた。バイオリンのほうは8千円の激安で、多分素材は合板のプレスだが、ビオラは中国製のお買い得品とは言え、単板からの削り出しである。ここに来てその真価が現れてきたような気がする。
一方のバイオリンは、はじめからハーモニカに近い濁った音なのは承知の上だったが、最近は足踏みオルガンのような音になっている。カントリーなどなら味があるが、きれいな曲には似合わない音だ。買って3年弱だが、このへんが限界なのかもしれない。

聞きかじりだが、木をつかった楽器の場合、安価な合板製は買ったときがピークで、だんだん音が悪くなるが、無垢材を使ったものは当初は音が出にくいが、正しい音程を出し続けていると徐々に音質が良くなる。そして名器と呼ばれるものは、そのピークが100年以上続くのだという。
バイオリン類ではないが、邦楽の鼓は新品は音が出ないので、稽古場に置いておいて、音が出るようになるまで弟子に順番に叩かせるのだそうだ。

以前から、ジャズやポピュラーにはバイオリンよりビオラの音域のほうが合うような気がしていたが、最近そういう動画が少しずつ増えてきたのが楽しみだ。

こどもの日

今日はこどもの日。端午の節句である。ということで昨年はタンゴの名曲「ラ・クンパルシータ」のバイオリン演奏動画を紹介した。今年は「リベルタンゴ」。ヨー・ヨー・マのチェロ演奏が有名だが、ここはビオラの演奏を。
バイオリンのリベルタンゴはちょっとした定番で、葉加瀬太郎など相当な数の動画がyoutubeに上がっている。ビオラは数は少ないが、ポピュラー曲にはバイオリンより合っているような気がする。それにしても、こんなふうに弾けたら、どんなにいいだろう。

やらかしてしまった

大失敗をやらかしてしまった.まだ新しくてニスもピカピカのビオラが,傷物になってしまった.弦の高さを下げようと,ブリッジを削ったことがそもそもの始まりだ.削り終えたブリッジの固化のために亜麻仁油を塗っておいたのだが,これが完全に乾燥しないうちに設置してしまい,本体のニスを溶かしそのまま固まっていたのだ.今回,ブリッジを削ってさらに弦を低くしようと取り外したら,ちょうどブリッジの脚の着いたところが2箇所,ニスが剥がれて下地の木が出てしまった.
ビオラの傷亜麻仁油というのは非常に乾燥が遅く,完全に乾くまで一週間以上かかる.乾燥すると固く樹脂状に固まるのだが,今回は乾きが甘くてニスと一緒に固まってしまった.
ついでにブリッジをひっくり返して見ると,接触面が一部分で,いわばつま先立ちのように置いてあったことがわかった.置いた後,弦を巻き上げる力に引っ張られて,少し傾いてしまうらしい.(写真のブリッジの位置はおかしいが,弦を緩めすぎると中に立ててある魂柱がたおれるかもしれないのでそうしている)
ブリッジを削って低くしたおかげで,やや弾きやすくなったような気がする.また,それまで弾き始めに弓がかすったようになって音が出なかったことがあるが,ブリッジが傾かないよう気をつけて置いたので,その点は改善された.が,痛恨のきわみではある.悔い多き人生に,またひとつ後悔のネタが増えてしまった.

次回「タイムトンネル」(10/2公開予定)
乞うご期待!

 

 

ビオラについて

ビオラを手に入れてから,初心に帰って主にスケール練習をしている.手に入れたのは標準よりやや小さめなサイズなのだが,それでもバイオリンに比べれば全体的に大振りである.4本の弦のうち,3本まで弦の音程がバイオリンと共通なので,それほど差はないと思っていたが,全体的に弦がぐっと太くなった.指板からの高さもずっと高く張ってあるので,押さえる時の反発が強い.バイオリンの一番細い弦などは,指を乗せただけで押さえられてしまいそうだが,ビオラの場合はぐいっと押し込まないと,きちんと押さえられない.弓のあて具合も,バイオリンだと弦に乗せただけで音が出るが,ビオラは少し力が要る.もちろん楽器の良し悪しも関係あるだろうが.

shoulder_restそんな具合だから,スケールもなかなか綺麗に弾けないが,不思議と苦にならない.遊びたくなったら別にバイオリンがあるせいか,のんびり練習している.ときおりきちんと安定した音階が出ると天下をとったような気分だ.また,激安バイオリンや中古と違う,どことなく漆器を思わせるような,それらしいニスの香りがいい.

ところで,バイオリンやビオラには肩当てという付属品がある.歴史はそれほど古いものではないらしく,素材も形状もまちまちだ.バイオリンに穴や傷をつけず,不規則な奏者の肩の形に合うようにするということで,なんだか無理に無理を重ねたような形をしている.
最初は装着法がよくわからず悪戦苦闘したが,慣れてからも,うまく支えられているかどうか,いつまでも納得の行かない道具だった.特に,楽器を構えるまでで,一番手間取るのがこの肩当ての装着だ.これをつけなくていいなら,ちょっと時間が空いたので5分ほど弾いてみようか,という気にもなるのだが.

それがビオラの時にはピタッとおさまって,しっかり楽器を支えてくれる.楽器と一体化して,いつも同じ角度,同じ方向に楽器をセットしてくれる.まさに道具は使いようなのだが,だからと言ってバイオリンだとちょっと邪魔くさいことに変わりない.相性なのだろう.

次回「オーケストラ!」(9/12)公開予定
乞うご期待!