Parker Solar Probe 太陽に最初の最接近

Parker Solar Probeは、10月31日から11月6日の間に、太陽から1500万マイルというこれまでで最も近い地点に到達した。この地点に到達するための自力の軌道修正は1回だけで済んだという。宇宙船は太陽のデータを観測後、大きな楕円軌道に乗って一旦地球軌道近くまで戻り、来年、さらに太陽に近い地点を目指す。現在は地球から見て太陽の裏側にいるため、宇宙船からの観測データは届いていない。

Parker Solar Probe Reports First Telemetry, Acquisition of Science Data Since Perihelion

Parker Solar Probe

人類史上、最も太陽に近づいて観測する「Parker Solar Probe」計画の宇宙船が無事発射した。この宇宙船には、世界中の有志の名前を宇宙船内のメモリに記録していて、太陽まで運んでいく。私の名前もその中の一人だ。宇宙船はこれから(もうすでにに?)金星に近づいて、その重力を利用して速度を落とし、太陽に引っ張られるコースに入る。

地球から最も遠くまで行った宇宙船はボイジャー、最も遠くまで行って帰ってきたのは日本のはやぶさ、人間を乗せて最も遠くまで往復したのはアポロ。今回のParker Solar Probeは、最も高速の宇宙船ということになるらしい。これは、宇宙船は打ち上げ前は地球と一緒に太陽の周りを猛スピードでまわっていることになるので、慣性力が働いて、なかなか回転の中心に向かっていけないからだそうだ。
また、太陽に接近するだけあって、耐熱には最新の技術が用いられている。基本的には太陽に向かって耐熱素材の盾を構えるようなしくみらしい。この盾の後ろ側には、宇宙船がむき出しな感じで身を隠している。宇宙だから灼熱の大気などないので、太陽側だけ守れば良いのかもしれないが、すごく心細い感じだ。

昨年はミサイル騒ぎで、今年は台風、地震とさんざんだが、この小さな宇宙船のことを考えると、少し晴れ晴れした気分になる。太陽の高さから見れば、人類は皆同じ星の同居人、まさに「知己友人」である。

Parker Solar Probeの飛行予定図

Parker Solar Probeは、2025年までの間に何度も太陽に接近してその情報を送信する。

http://parkersolarprobe.jhuapl.edu/The-Mission/index.php#Where-Is-PSP

最初の図は太陽系で、一番外側の白い円は地球の軌道、次の円は金星、一番小さい円は水星の軌道で、真ん中の黄色い点が太陽である。赤い楕円はParker Solar Probeのこれからの軌道で、今までの軌道が緑色の線で表されている。地球から離れてまもなく金星に接近し、その重力で速度を落として太陽に近づく軌道に乗る。

2番目の図は、Parker Solar Probeの太陽からの距離の変化を示したもので、発射から2500日後までの間に24回、年に3回程度太陽に接近する。