太陽に、メリークリスマス!

NASAの太陽観測宇宙船「パーカー・ソーラー・プローブ」は、クリスマスイブの今現在、史上もっとも近い距離まで太陽に接近し、観測中である。

ワシントンのNASA本部のパーカー・ソーラー・プローブ・プログラム科学者、アリック・ポスナー氏は、「これはNASAの大胆なミッションの一例であり、宇宙に関する長年の疑問に答えるために、これまで誰もやったことのないことをやっています」と語る。

パーカーは、12月24日火曜日東部標準時午前6時53分に太陽表面からわずか380万マイル(約610万キロメートル)の距離を飛行する予定である。最接近時、つまり近日点通過時には、ミッション運用は探査機と連絡が取れなくなるため、12月27日に別のビーコン音を送信し、接近飛行後の健全性を確認する予定である。

ついさきほど、クリスマスだというのに戦争に明け暮れるという話を投稿したばかりだが、(https://oldbadboy.com/戦争に「一進一退」はないのかもしれない/)、今度は明るい話題を提供できてラッキーだ。(※太陽だけに)
愚行の極みである戦争と、叡智の結晶である宇宙探検が同時に行われている。人類というのはそういう風にできているらしい。


(追加)
12月26日、NASAはパーカー・ソーラー・プローブからの信号を受信。無事を確認した。観測データは2025年1月1日に地球に向けて送信される予定である。

パーカー・ソーラー・プローブ、太陽への21回目の接近を完了

NASAのパーカー・ソーラー・プローブは9月30日に太陽への21回目の接近を完了し、太陽表面から約451万マイル(726万キロ)まで接近して自身の距離記録に並んだ。今回の接近観測が終わると、宇宙船はふたたび太陽から離れて金星の重力で最後の軌道変更を行った後、太陽への接近と観測を3回行った後は重力に捉えられて太陽に突入する運命にある。

2015年の発射時点では、随分先のことと思っていた計画の終了が見えてきた。宇宙船には、世界中から集まった一般人の署名データが搭載されていて、私もその一人である。ちなみに日頃当サイトでは個人情報につながる情報は慎重に避けてきたので、もし身バレすることがあるとすれば、この宇宙船から以外に考えられない。
それはともかく感無量である。だが今年10月、同じくNASAによる木星の衛星エウロパ観測船が発射されるが、ここにも署名させてもらった。宇宙は広く、人間の探究心にも限りはない。太陽が済んだら木星へ。漠然とした話で膨大な費用もかかるだろうが、同じロケットなら他国に落とすより宇宙に飛ばしたほうがマシだろう。ささやかな署名だが、少しでも後押しできればいいと思う。

パーカーソーラープローブ、最後の金星フライバイに向けて準備完了

NASA のパーカー太陽探査機は、11 月 6 日に 7 回目で最後の金星フライバイを行うため、8月26日、宇宙船の進路を調整した。

金星フライバイでは、惑星の重力を利用して太陽の周りを周回する軌道を狭め、太陽からわずか380万キロを通過する軌道へと送り込む。2024年12月24日に、太陽を時速43万マイルという記録的な速度で通過しながら、前例のない距離で少なくとも3回の計画された通過のうちの最初の通過を行う。

パーカーソーラープローブは、2025年までに25回の太陽への接近観測を計画している。太陽を中心とする軌道を25回るわけだが、金星でフライバイを行うのは7回。今回が最後にあたるが、宇宙船は今回の新しいコースで今年の12月24日、来年の4月22日、そして6月19日に観測を行い、7年間の観測飛行の旅を終了する。