NASAのブログによれば、パーカー・ソーラー・プローブは3月22日に太陽への23回目の接近を完了し、太陽表面から約380万マイル(610万キロメートル)まで接近して自身の距離記録に並んだ。
以前の接近では、地球から見て宇宙船が太陽の反対側を観測したため、数日後に太陽の影から顔を出すまで宇宙船の安否がわからないことがあった。ブログのアニメーションを見ると、今回は地球と宇宙船が同じ側にいる。このため、通過の途中でもこうやってミッションの無事を知ることができた。信号の減衰なども少ないだろう。長い期間、同じことを繰り返しているようでいて、毎回少しずつ条件を変えながら観測している。巨大な太陽全体からすれば五劫の擦り切れのひと撫でくらいかもしれないが、パーカー・ソーラー・プローブの報告が届くたび、日常とかけ離れたとてつもない世界に想像が広がる。