先日,人前葬というか無宗派の葬式に参列した.読経はないかわりに,フルート,バイオリン,キーボードの編成で,静かなクラシックの小品を演奏し,司会が故人の経歴などを語るというスタイルだった.何しろ独学の私が,たとえ学生か何かでも、きちんと習った人のバイオリンを身近に見聞きする好機である.故人からの思わぬ贈り物に感謝である。ちょっと不謹慎な感じだが,「おかげでいいものを聞けました」と伝えられたら,きっとよろこんでもらえるような人柄だったし,そういう意図でのセレモニーの筈なので,心置きなく楽しませてもらった.
聞き入っていると,「G線上のアリア」が始まった.日本人なら誰だって知っている,バッハの名曲だ.バイオリンのGの弦だけで弾くからそういう曲名なのだそうだが,一番低いG弦は太くて一番遠い.高い音の部分などは,かなり弾きづらいはずだが,なんだか音程が高い.絶対音感などないから,高いのかなと思って手元を見ると,どうもG以外の他の弦も使ってるようなのだ.で,わかったことだが,決してバイト君が葬式でゴマ化しをやったわけではなく,バッハが作曲した時の曲名は単なる「アリア」で,G弦だけで弾けるように移調したので,通称「G線上の・・・」になったらしい.動画を探しても,むしろ移調前の高い音程の演奏のほうが多いくらいだった.やっと探しだした,G線だけの「G線上のアリア」がこれ.チェロかと思うほど音程が低くゆったりとしていて,なかなかいいものである.バイオリンでやる気はしないが,ヴィオラなら,しかも他の弦も使ってしまえば,ちょうど手頃な弾きやすさという気もする.ヴィブラートができるようになったら、イカサマアレンジ曲「複線上のアリア」を,ちょっと試してみよう.
ちなみに,この動画をはるかに超える50万再生もされている,お下劣版「G線上のアリア」をどうしても見たい人はこちら.
次回「『 』の中を適当な言葉でうめなさい」(8/3公開予定)
乞うご期待!
確かに大きく見えますね。多分小柄な人なんだと思います。外人が弾いてるとウクレレくらいにしか見えない時もあるんですが、バイオリンのサイズはかなり厳密に決まってるようです。お下劣はチャレンジ精神があって、姿勢は好きなんですけどねえ。やはりちゃんとした演奏の後だと、いろいろ中途半端です。
G線上のアリア聞きました。これ?ヴァイオリンですか?大きく見えますが。キィー!キィー!言わなくって静かでいいですね。でも、実は「お下劣版」もちょっと見ました。最初は笑ったのですが、だんだんつまらなくなってきました。昔、ほっぺたをビンタして曲を演奏したのがありましたね。トルコ行進曲でしたっけ?