はやぶさ2 小惑星りゅうぐうで活動中

ニュースとしてはちょっと遅れたが、8月23日にJAXA(国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構)の記者会見があり、2014年に種子島から発射された小惑星観測船「はやぶさ2」が、小惑星「りゅうぐう」に到着し、活動中であるとの発表があった。活動内容をまとめた動画があったので紹介したい。

我々世代の頭の中にある太陽系は止まった姿だが、実際は地球であれ、小惑星であれ、絶えず太陽の周りを回転しているのだから、一直線にそこへ行くわけにはいかない。お互いにぐるぐる近づいたり遠ざかったり複雑な軌道を描いて目的地を目指すのだが、頭ではちょっと想像のつかない動きが、動画だと非常によく分かる。途中、地球に近づいて引力の力を借りて方向や速度を変える「スウィングバイ」を行ったそうだ。そこまですべて計算して打ち上げて、無事竜宮に到着して活動中だというのだから、恐れ入ってしまう。

これはもちろんコンピュータのおかげだが、搭載しているのは最新鋭どころか、極めて古く能力の低いコンピュータだという。これは「評価の定まった技術を使う」という、技術畑の人間ならではの考え方によるものだそうだ。確かに最新OS搭載のPCなど、しょっちゅうわけのわからないトラブルを引き起こしてくれるので、大事な任務を任せきるのは不安だ。

ともあれ現在小惑星の上で1年半の調査活動中で、来年末に地球へ抜けて出発。到着と資料の回収は2020年になるらしい。行き先が竜宮うだけに、あまりのんびりしないで吉報をもたらしてほしいものである。

2 thoughts on “はやぶさ2 小惑星りゅうぐうで活動中

  • 8月 29, 2018 at 11:34
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    まるで現代版の浦島太郎ですね。お土産の玉手箱は採取カプセルですか。ところで、役目を終えた衛星本体はその後どうなるのでしょうね。宇宙の藻屑になるのでしょうか?それともさらに活用の道があるのでしょうか。

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