毎年春が近づくたびに,今年こそどんな楽器でもいいから,クリスマス・ソングを一曲ものにしたいと思い続けてきた.春から始めれば,12月までになんとかなるのではないかという思惑だ.今まではそれらしい楽器を持ってなかったが,今はバイオリンがある.これはやるしかないのではないか.
多分そんな風に考える人がたくさんいるのだろう,動画サイトでバイオリンのクリスマスソングを探すと,演奏よりも指導の動画のほうが多かった.特に「バイオリン」より「フィドル」で検索した場合に.それだけパーティなどで音楽を演奏して楽しむ機会が多いのかもしれない.そう考えると,日本ではこの行事だからこの歌をという機会が少ないかもしれない.
とは言え、クリスマスソングには,季節外れの時期に練習しなくてはならないという,他の曲にはない難しさがある.夏の暑い最中に,どこからともなく下手くそなバイオリンのジングルベルが聞こえてきたら,吹き出さないまでも,思わずニヤリとしてしまうだろう.
余談だが,昔からさまざまな戦争で,クリスマス前の決着を目的とした作戦が立てられた.が,そういう皮算用な作戦は,ほとんど失敗に終わっている.「クリスマスまで」というのは,死亡フラグ(*1)の一種ではある.
*1:死亡フラグ:映画のワンシーンで,「この戦争が終わったら,故郷で幼なじみと結婚するんだ」と語る戦友はたいてい戦死する.それと同じに,これを口にすると不吉,あるいは失敗する者が言いがち,というセリフなどのこと.
次回「ヴィオラもいいなあ」(4/1公開予定)
乞うご期待