バッハからロックへ / Chrstian Howsのアレンジメント

以前にも紹介したChrstian Hows氏が、バッハのパルティータ2番を、バイオリンの独奏からジャズ、ロックふうにアレンジしてゆく作品。バイオリンに手拍子とエレキベース、カホン(箱型の、フラメンコの打楽器)が入ってきてジャズ風になり、カホンがドラムセットに変わって、バイオリンがエレクトリック・バイオリンになって、ロック風のアレンジになっていく。これだけの編曲は簡単なことではないらしく、メールでは着想を得たところから、プロジェクトの経緯が説明されていた。個人的には、エレクトリック・バイオリンがロックのエレキギターのように使われているのが興味深かった。ロックでは、ギターの余韻を電子的に長く引き伸ばして、まるでバイオリンのように長い音符を弾く奏法があるが、ここではバイオリンでその味台を出している。本家帰りのようなものだ。また、生のバイオリンでは、さすがにドラムセットなどと共演は難しいことから、これからはエレクトリック・バイオリンの活用が重要なのだと思う。
Hows氏に限らず、技術者、クリエイターが、ユーザーと直接メールを交換し、ネットでつないでパフォーマンスや指導を行い、それを動画で公開するというのは最近の傾向だ。企業が、ウェブサイトを開設しただけで新しい顧客が手に入る時代ではなくなったことがよくわかる。

そういえばバッハもパブリック・ドメインだ。クラシックの名曲は、自由に演奏できる曲の宝庫かもしれない。Hows氏も、バッハは即興を大切にした作曲家で、もし現代に活きていたら、古い演奏をなぞるだけでなく、新しい楽器やジャンルをどんどん取り入れていたに違いない、音楽家はクリエイティブでなければならないと言っていた。まあ、上手になれば、そういう事もできるという話だが...。

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4 thoughts on “バッハからロックへ / Chrstian Howsのアレンジメント

  • 9月 9, 2018 at 14:02
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    マウスピースや楽器ではなく歯でしたか?確かに当時は丈夫な歯を保っていました。今では無残です。それなりに慣らすしかありませんね、

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    • 9月 9, 2018 at 19:43
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      バイオリンも歯と無関係ではないような気がします。顎と肩で挟んでおさえるので、どうしても奥歯を食いしばってしまいます。

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  • 9月 2, 2018 at 09:59
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    一人何役も担当しているんですね。それにしてもヴァイオリンをウクレレみたいに扱うのは初めて見ました。フラメンコのリズム手拍子は趣がありますね。カホンと言えば高橋真梨子のコンサートでパーカッションやギターを担当のプレイヤーが叩いていました。そうですね楽譜を暗譜してアレンジできるようになれば楽しいでしょうね。毎日のようにトランぺットで二オクターブ半くらいの音階とその半音階練習を続けていますが、どうも音程が安定しません。それに唇が疲れ安く、根本的にマウスピースも楽器本体も自分に合っているのかさえ半信半疑です。ブルースハープならある程度暗譜でも思った音を吹けるのですが?身体で楽器の完全音階を覚え込むまでは楽しく演奏とまでは行きません。マーチでもバラードでも何でも吹けていた昔がウソのようです。早く音を楽しむようになりたいです。

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