今日はハロウィン

我々にとってハロウィンは、アメリカのアニメなどで見かける風変わりな子ども行事だった。今では有名になった「ナイトメア・ビフォア・クリスマス」も封切り当時は2流館での上映で、ほとんど人のいない館内で観た覚えがある。子どもにビデオと絵本を与えたらすっかりトラウマになったそうだが、ディズニーの配給になりキャラクター化したころには、真っ先にぬいぐるみを買っていた。良質のトラウマは半端な道徳に勝るのだ。

唐突だが、我々世代のトラウマは原爆映像だ。焼けただれ、毛の抜けてしまった被爆者や、燃え尽きて人の影だけがが残った石段などの記録映画が、夏ごとに学校や寺に子どもを集めては上映された。TVでも流れたと思う。戦後も結構過ぎていたのでいい迷惑だが、このショッキングな映像は核を使うとどうなるか、という強烈なメッセージになった。
核兵器は「決戦兵器/Weapon To End The War」とも呼ばれ、ブラッドレー将軍などは朝鮮戦争でも使いたがったが、日本が被爆の実態をアピールし続けたことで、抑止力だけで実際には使えない兵器へとレベルダウンした。その後使い道のない金食い虫と化した核兵器は、各国で削減が進み、オバマ大統領が広島を訪問するまでに至った。我々のトラウマも無駄ではなかったようだ。今は、原爆映像は大っぴらには見かけない。被爆者のプライバシーやセンシティブ問題があるし、これ以上アピールしても、民主的な保有国に無駄なダメージを与え、独裁的な保有国の脅迫力を増すだけだ。今は核ではなくドローンやAIの時代、そんな認識が広まれば、ますます核兵器の存在価値は減っていくだろう。

個人的にはつながりのある話だが、とりとめがなくなった。が、昔は本当に核兵器や核戦争が怖かったが、今は一部の勘違い国家が子供じみた脅迫に使っていると思うだけだ。「Trick or Treat(お菓子をくれないとイタズラしちゃうぞ)」。子どもの脅迫は、かわいいものなのだが。

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