最先端の科学技術も、突き詰めると常識的な理屈でできていることが多い。特に宇宙船のような過酷な環境で使う技術は、できるだけ簡単でわかりやすく、安定した技術が採用されている。高度なシステムが単純な理屈でできていることを知るのは、気持ちがいいものだ。
宇宙船にはさまざまな箇所に断熱材が使われている。断熱材といえば発泡スチロールのようなものを思い浮かべるが、樹脂などに空気やガスの泡を封入すると真空中に持ち出した時に膨張する。多分ボロボロになってしまうだろう。魔法瓶でもわかるように真空は最高の断熱材だが、地上で「真空の泡」は作れない。さて?堂々巡りになってしまった。
そこでChatGPTに聞いてみたところ、泡というより、無数の空気の隙間のある構造を作り、それぞれの空間を密閉しないようにしておくと、宇宙に出る際に自然に空気が抜け出て真空の断熱層ができるのだという。もちろん実現には高度な調整技術が必要だろうが、理屈は、当たり前とも言えるような、すごく簡単なことだった。
それでは逆に、宇宙空間はどこもかしこも断熱されているようなものかといえば、それであたってる面もあるらしい。空冷が効かないので、むき出しになっている装置でも、どんどん熱がこもってしまうこともあるそうだ。さらに人工衛星そのものも、地表のように大気で緩和されていない直の太陽光線を浴びせられ、表面が摂氏100~150度にもなり、地球の陰側に来るとマイナス100~150度まで冷える。これを例えば90分に1回、地球を1周するごとに繰り返しているらしい。
宇宙と言うと、暗く、全てのものが冷え切った絶対零度の世界と思っていたが、宇宙船や人工衛星はけっこうホットな存在らしい。
宇宙と言えば、昨年札幌ドームの或る展示会視察時にレタラ(株)と言うコーナーに小型衛星用固形燃料が展示されて居ました。それが北大ビジネススプリング303号室で特許庁事業『知財アクセラレーションプログラム/IPAS 2022 採択』北大発スタートアップ企業です。その固形燃料と言うモノを展示して居ましたが固形プラスティックで真空点火技術による国内唯一の小型推進器用真空燃焼試験設備で短期間での開発を可能にしたと。レタラとはアイヌ語で真っ白と言う意味のようです。固形プラスティック燃料は素手で持っても安全と言うので触りました。Co-CEOは平井翔太氏とKAMPS・Landon氏共に若い人でした。
ロケットの固体燃料は、夏休み子ども博みたいなイベントで見ました。固体燃料は取り扱いやすくて移動式のミサイルのエンジンに最適ですが、燃焼のコントロールが難しく、先端を切っている日本が注目されています。なのでびっくりしましたが、材質は普通のポリエチレンだそうです。そんなところに置いて大丈夫なのか、色々聞いてスパイだと思われないかとか、なかなかスリリングでした。かかりの人もニコニコしてたので、本当の秘密はそれ以外にあるんだと思います。
簡単に宇宙旅行なんて考えていても、地球上とは全く違う環境な訳で、地球慣れしてしまった我々には過酷でしょうね。それでも何とか宇宙開発を目指して世界各国で実験的な宇宙への研究や挑戦が進行中な訳ですね。これからは我々地球上の人間も徐々に宇宙慣れして行くのでしょうね。研究開発もやり過ぎれば乱開発のように宇宙ゴミだらけになる可能性もあるのでしょうね。
今年はアルテミス計画で人類が再び月面に行くはずだったんですが、戦争その他のせいでしょうか、延期になったらしいですね。アポロ11の時は興奮しましたが、今の人は見ていないので、宇宙に対する思い入れも違うかもしれません。日本人も行くし、いろいろ技術提供してるはずだから、楽しみにしてたんですが。