楽器演奏と老化

楽器演奏は脳の老化防止に役立つという記事がGIGAZINEにあった。本当にそうだったらいいのだが、実感としては老化防止はともかく、演奏できるならそれほど老化していない、とは言えると思う。

楽器演奏は日によって調子の良し悪しがあり、満足度もまちまちだが、まずは意欲からして湧いてこない日もある。それも意欲の老化現象かもしれないが、一方で長年生きていると、気乗りしないことでもあきらめて取り組む経験も積んできた。で、ともかく楽器を手にして弾き始めても、普段より指が動かなかったり、前までできていた箇所で立ち往生したりする。そうなると、これはいよいよ老化か、自分のピークもここまでかと気分が落ち込んでくる。

ところが、やる気が起こらずミスばかりするような日でも、しばらく続けているといきなりスルスル指が動き始めたりする。それまで半分眠っていた目がぱっと開かれたように、そのあとの流れが見えてきて、次に出すべき音を余裕を持って待ち構えてられるようになる。そういう体験があると、自分もまだまだだと思えて実に気分がいい。目に見える上達がなくても、そういう一瞬のためだけでも楽器演奏を続ける価値がある。

また伴奏動画に合わせて弾くほうが、楽譜だけ見てダラダラ弾くより、終わった後の爽快感が大きい。それまでは頭に霧がかかっていたんだとわかるほどだ。ただし気合の入った演奏をすると、短時間でもけっこう頭が疲れるが、脳もときどききつめの負荷をかけてやったほうがいいような気がする。

2 thoughts on “楽器演奏と老化

  • 6月 13, 2024 at 04:20
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    確かに、大抵の楽器はどれも指を使いますから脳活にはよさそうですが、加齢とともに
    指の動きも衰えてくる事は当然ですね。しかし、だからこそ普段から動かしていないと使えなくなるのも当然ですね。その点、楽器は指を動かせば何らかの音が出るので動かしがいがありますね。例えば、TVなどで歌謡曲でも見聞きするだけでなく、それに合うキーに併せてギターのカーポでフレットの位置を素早く探してメロディーや前奏など合わせて弾くのも楽しいですね。その点、管楽器は音も大き過ぎて大袈裟になるので、手軽なのはやっぱり比較的コンパクトな弦楽器でしょうね。ギターに例えればフラメンコなどのトレモロなどは右手指のすべてを使う為、余程の熟練を要しますから若い頃からの鍛錬が必要ですが、楽器に限らず普段から指は使いますから、例えば米を砥ぐ時にも右手で時計回りだけでなく逆回ししてみたり、利き手の逆の左で砥いだり、タイマーを押す指の速度を素早くしたりして試しています。それもこれも、若い頃に右の利き手がしびれて動かなくなった時の経験からですが、その時は真剣に左手の訓練をしましたね。ご飯茶碗や箸を逆に持ったり、出来るだけ左手を多用したりもしました。子供の頃から左右とも利き手にできれば最高でしょうね。野球選手にも左右どちらでも打てるスイッチ・ヒッターも居ますからね。

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    • 6月 13, 2024 at 08:59
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      弾いたことはないのですが、マンドリンというのは手軽で良い楽器かもしれません。調律がバイオリンと同じで、4本の弦が等音程で並んでいます。そういう楽器は案外多くありません。ギターは上2弦が他の弦と違う間隔ですし、ウクレレは両端が高く、中の2本が低いというかなり変則的な調律をします。調律が等間隔だと、頭で思ったところと実際の音程が一致するので覚えやすく、感覚で弾ける感じです。
      左右利きは何かと便利だといいますね。武道では左右片寄らずに得物を持ち変えるのが必須だそうです。現代人はPCを使って指を動かしてるし、周囲に音楽が溢れてますから、経験がなくても楽器は上達しやすいのではないかと思いますね。

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