アクセスが増えてきた

なんだかアクセス数が増えてきた。きっかけはメール詐欺の記事だが、その後も読みまわってくれる人が思いのほか多い。ありがたい限りだが、そうなると心のなかに「この機に、もっともらしいデマを発信して、社会に浸透させてみたい」という気持ちがムクムクと湧き上がってくる。もういい歳になって、いろいろな欲望にも縁がなくなり、家族、友人、地域社会の中ではもっぱら温厚な常識人として通っているというのに。
が、かつては正直な人ばかりが暮らす北海道で、「北限のオオカミ少年」とまで呼ばれた男だ。イタズラ心は老いてなお盛んである。なんとか常識人の皮を被ってこのまま生き続けるつもりだが、「開封厳禁だが、葬式の席で披露してくれ」と言って、とっておきの大嘘を仕込んでみたい...。

毛が抜けた!

ビオラの弓の毛が抜けるようになってしまった。最近ケースを開くたびに、1本、2本くらい抜けているのは気がついていたが、まとめて数10本くらい、束になって抜けるようになってしまった。抜けると言っても、止めてある両端のどちらかが外れ、長い毛が片方からだらんと垂れ下がるのだから、情けないことはなはだしい。四谷怪談で毒をもられたお岩さんの髪が、ごっそり櫛にかかって抜ける場面のようだ。残った部分も、毛を光に透かしてみると、なんとなく毛の束に密度が減っている。この状態で鳴らしてみると、思ったほど変わってないが、すこしかするようになった気がする。

バイオリンの弓はセットでついてきたもので、素人目にもちゃちだったので、すぐカーボン製に買い替えた。ビオラもセットものだったのだが、まあまあしっかりしているように見えたので、そのまま使ってきた。限度がきたのだろう。
買い換えなければならないわけだが、毛を換えることはできるらしい。動画もあるし、eBayに馬の毛も売っていて、品質にもよるのだろうが、そんなに高いものではない。新しいのを手に入れるのとは別に、そのうち失敗覚悟でやってみるかもしれない。

ちなみに、弓の毛の素材は馬の尻尾の毛、それも雄のものしか使わない。雌のは構造上、おしっこが引っかかってるからだそうだ。

オールマンリバー

オール・ザ・シングス・ユー・アー」や「煙が目にしみる」とおなじ、ジェローム・カーン(1885~1945)が、映画「ショーボート」の劇中歌として作曲した。ジェローム・カーンの曲は、現代でも自然に聞ける名曲ぞろいで、パブリック・ドメイン愛好家にとってはありがたい存在だ。
オールマンリバーは、曲はしってるが、はるか昔に名画劇場で映画を見たくらいの記憶しかなく、それほど馴染みが深いわけではない。プレイヤーの演奏例も少ないのだが、かの昭和の大スター、クレイジー・キャッツの10周年コンサート動画の中にあった。

クレイジー・キャッツは、今日のバラエティ番組の礎を作ったとも言える大スターだ。マンガの手塚治虫、アニメの宮﨑駿とどっこいの貢献度ではないかと思う。動画を見ると、ジャズ・プレイヤーとしても並々ならぬ腕前だったことがわかる。オールマンリバーは動画の10分過ぎたあたり。ハナ肇のドラムソロも聞ける。

バラエティ番組は、こういう実力者が現代とは比べ物にならない不便な環境の中で創り上げてきたものだが、今日のメディアにそのDNAが残っているかどうか...って、TVも見ない人間に言われたくない?

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