李子柒/黄桃

最近の李子柒は週一ペースで更新されるので、忙しい。さらっと流したシーンが、中国の故事にちなんでいたりするので、じっくり調べて紹介したいのだが。
さて、中国人にとって、桃源郷という言葉があるくらい、桃は特別な果物だ。西遊記では、天界最高位の女仙人、西王母の誕生日に、不老長寿の効用がある桃を振る舞う「蟠桃会」(ばんとうえ)が開かれるが、それに招かれなかった孫悟空(出家前なので、当時は弼馬温)が、 怒って桃林に入り込み、すべて食べてしまうという場面がある。普通の桃でさえ柔らかくて香り高く、甘いのだから、天界の蟠桃ならどれほどおいしいかと想像しながら読んだものだ。
ところが、中国には蟠桃という名の桃が実在するが、これはさほど美味しいものではないらしい。今回の動画に登場する黄桃も、大きさは立派だが、ちょっと硬そうに見える。結局煮たり、干したり、炒め物にしたり、発酵までさせていたが、そのまま食べるシーンがなかった。日本の桃のような味ではないのかもしれない。

地球から落ちそうだ

銀河(天の川)に視点を固定して、地球が回転する様子を微速度撮影した動画。撮影時間は3時間だそうだが、その間に足元の地面がこんなに傾いてしまう。電信柱と畑の、何ということもない風景なのがまたリアルだ。世界の縁まで行ったら、落ちてしまうと考えていた昔の人の気持ちがわかるような気がする。

B-BOX:家庭用養蜂装置

ご近所のビルの屋上では、ミツバチの巣箱を置いて、養蜂を行っている。街なかでも公園などに花があるので、けっこう蜜が集まるらしい。地上からは巣箱はわからないし、人が蜂に刺される心配もない。
巣箱を置いてある屋上では注意が必要だが、養蜂技術がなくても家庭でミツバチが飼える家庭用養蜂装置が開発されたらしい。

煙突状の空気取り入れ口があり、弁を開くと巣箱内に空気の流れができる。蜂は絶えず出入りをしているが、出ることはできても入れなくなり、時間をおくとその部分だけ一匹も蜂がいなくなり、安全に取り出せるという仕組みのようだ。養蜂家とプログラマーが組んで開発したものらしい。人間と蜂蜜のつきあいは、聖書などにも記録のあるほど古い。ノウハウは出尽くしているようなものだが、電子技術や新素材を使わず、昔からあるもので全く新しいやり方を考え出したのだから、頭の良い人がいたものだと思う。