コロナウィルスの感染予防策として、石鹸を使った手洗いが奨励されている。マスクについては効用を疑問視する声もあるが(私は絶対にするが)、石鹸はウィルスを洗い流すのではなく分解してしまうらしい。だから水だけではなく、石鹸を使う必要がある。また殺菌消毒という点では、昔からオスバンSなどの逆性石鹸が有名だが、界面活性剤としての効能が大事なので、コロナに対しては普通の石鹸と効果は変わらないようだ。
石鹸は油脂に水酸化ナトリウムを加えて、熱しながら撹拌して作る。割と簡単な工程なので、オリーブオイル等の高級な油を使って個人で手作りする人もいるらしい。
動画で紹介されているのは、オリーブオイルを原料に、職人が完全手作りする石鹸工場の様子。機械をいっさい使わないので工事現場のようだ。タイトルを読まなければ何を作ってるところかわからないほどだが、1個1700円もする高級石鹸として、アマゾンでも販売されている。
Nablus Soap
この石鹸工場があるのは、ヨルダン川西岸地区。パレスチナ政府とイスラエルが共同統治、というかイスラエル軍が実効支配している場所である。パレスチナ人270万人とユダヤ人40万人が暮らしているが、正式な国名はなく国連にも加盟していない。また日本はパレスチナも承認していない。
世界的にも有名な係争地帯なのだが、動画を見るとユダヤの帽子(キッパ)をかぶった人と、アラブ風のヒゲ男が一緒に働いている。政治や戦争などは暇人の考えることで、庶民には毎日の仕事が大事なのだ。