李子柒 / トマト

最近、コロナでの中断を取り戻すかのように、ハイペースで更新中の李子柒。今回のテーマはトマトの一生だそうだが…。

丸太を斬って杭を立て、溜池の周囲に柵を建てる。続いて自然石をタガネとハンマーで割り、一個ずつ運んでは溜池の護岸に積み重ねて補修。延々と続く作業を早回しで見せてるので、多分本人がやったのだと思う。田舎暮らしは優雅に見えても、こういう力仕事で支えられているということだろう。ただ、誰か手を貸してやればいいのにとは思う。

肝心のトマトはといえば、肉団子や魚団子、卵餃子など、具沢山のトマト鍋のベースに。四川省では、夏にもこんなボリュームのある鍋物を食べるのだろうか。
ガンガン力仕事をこなして、もりもり食べる。どちらももう、マネはできないだろう。若さというのは、うらやましいかぎりだ。

李子柒 / 粽子(ちまき)

今回の李子柒は粽子。2回立て続けにアップされていた。

豚肉と塩漬けの卵嚢を竹の皮で包んだ粽子は、昔は日本では見かけなかったが、今では中華料理店や冷凍食品でおなじみ。好きな人も多いが、手作りとなると、動画のようにけっこう手間や時間がかかる。何も入れずに黒蜜で食べるものもあり、こちらは日本の端午の節句に飾るちまきや九州の「あくまき」と似ている。
途中で日食のシーンがあったが、中国や台湾では6月21日に、皆既日食が見られたらしい。日本では部分日食だったが、完全に影に隠れた太陽の周りにはコロナが…。(この話題はもういいや)

こちらは2日後にアップされていた、同じく粽の動画。端午の節句の伝統食の紹介らしい。よもぎと菖蒲の葉、雄黄(黄色の色素)を入れた酒を玄関に飾り、竹の葉で包んだ粽を食べる。粽の中身は豚肉、塩漬け卵の黄身、ハマナスの花弁で作った醤を入れた小豆あん、梅干菜(梅干しではなく、からし菜の干物)などで、それぞれ竹の葉で包んで、5色の色違いの糸で結んで茹でる。
これらは端午の節句のもととなった詩人の「屈原」の故事にちなんだもので、我が身の不遇を嘆いて川に身を投げた屈原に届くよう、川に粽を投じた際に、龍に食べられないように魔除けの5色の糸を結んだ。タイトルにdragon boatとあるのも、漁民が竜舟を漕ぎ出した故事から来ている。おばあさんに5色の糸で腕輪を作ったのはご愛嬌だ。

パーカー・ソーラー・プローブ / 3度めの金星フライバイへ

これまでで最長機関の太陽観測を実施したパーカー・ソーラー・プローブは、7月11日に、3度目の金星フライバイを行う。

フライバイについて何度目かの説明を。宇宙船が発射される前は、地球が太陽のまわりを公転してることによる遠心力も持っている。そのため発射されると、ちょど振り回していたハンマー投げの手を離すように、外に向かって飛び出してしまう。そこでロケットの推進力で中心の太陽の方に向きを変え、太陽の軌道に乗るのだが、このままだといつまで経っても太陽に近づかないので、金星に近づいた時に重力に引っ張られることで、スピードを削ぎ落として太陽に向かう。もちろんやりすぎれば失速して金星や太陽に落っこちてしまう。

パーカー・ソーラー・プローブはこのあと、太陽に近づいて観測を行うが、地球から見て太陽の反対側なため、一切通信はできない。どんなものでも動画で配信されている現代でも、宇宙船が次に太陽の影から顔を出すまで、NASAの関係者でも想像を巡らして待つほかはない。