最近知った意外な事実 2

インターネットのおかげで、昔からの常識がひっくりかえることがある。歳をとっていると多くの「常識」が頭に詰まってるが、その分ひっくり返されることも多い。いわば日々新しい驚きに満ちている。これこそ歳を取ることの醍醐味だと思う。

ラジオドラマ「宇宙戦争」でパニックが起きたというのはウソ
1938年に、オーソン・ウェルズの朗読で、H.G.ウェルズの「宇宙戦争」を放送したところ、現実だと思ってアメリカ中がパニックになったという伝説があるが、これはラジオの信頼性を失わせるために、新聞社と雑誌社が流したデマ。実際には裏番組が強すぎてほとんど聴取者はなく、パニックも起こっていない。

ミツバチは巣の周りに動物の糞を塗って、スズメバチの侵入を防いでいる
トウヨウミツバチは巣に侵入するスズメバチに集団でとりつき、温度を揚げて蒸し殺すことが知られているが、さらに巣の周囲に動物の糞を塗り、スズメバチの侵入を防いでいる。ということは、販売されているハチミツにも動物の糞が入ってる、というわけではなく、そちらはセイヨウミツバチの蜜である。

トマトは害虫に食べられると、周囲に助けをもとめる
トマトは害虫に食べられると、植物揮発性化学物質(HIPV)を放出し、虫に卵を植え付けるハチをおびき寄せる。

日露戦争の日本の戦艦は、すべて外国製
日露戦争(1905年)といえば、ロシアのバルチック艦隊を破った日本海海戦が有名だが、この時の日本海軍の連合艦隊の艦船はすべて外国の造船所で作られていた。旗艦三笠を始めイギリス製が多かったが、中にはロシア製もあった。

ウミガメがレジ袋を食べてしまうのは、おいしそうな匂いがするから
死んだウミガメの胃からプラスチック製のレジ袋が見つかるのは、クラゲと見間違えるからと説明されていたが、実際には袋の表面に繁殖した藻類などの匂いにつられているかららしい。

2022札幌雪まつりで原寸大時計台雪像を製作

札幌雪まつり実行委員会は、2022年の開催にあたって、札幌時計台の原寸大雪像を製作すると発表した。

2021年の札幌雪まつりは、50年以上続いてきた大雪像の製作を中止。オンライン等での開催となったが、ワクチン接種による感染沈静化が見込める2022年の開催にあたっては、従来どおりの大雪像公開を行うとともに、これまでにない規模の原寸大の札幌時計台雪像を製作することとなった。札幌時計台はこれまでも何度か大雪像のテーマに取り上げられたが、原寸大の雪像製作は初めての試みである。

従来の方法では重量、耐久力などから、原寸大の時計台を作るのが困難だったが、このたび自衛隊雪像チームのほか北海道大学低温研究所、北海道寒冷地建築研究所などの協力で、内部に空洞を持つ新しい外壁パネル工法を開発。従来の雪像に比べ重量が軽減し、いままでにない大型雪像の製作が可能になった。雪はパネル状になることで溶けやすくなるが、内部からマイナス70度の冷気によって常時冷却される。この冷却装置には、COVID-19ワクチンの輸送に用いられた大量の保冷容器並びに専用の超低温リーファコンテナを転用。ドライアイス充填システムを、外部に向けて使うことで実現した。パンデミックの負の遺産を文化の継承や発展に活かす、画期的な試みとして話題を呼んでいる。

なお本システムの開発により、夏期でも屋外の氷雪像を溶かさずに展示する可能性が生まれた。実行委では、これまで北海道民の夢と呼ばれた「夏の雪まつり」の実現も検討中とのことである。

(4月1日はエイプリルフール)