コロナ終息?

コロナが終息しそうだ。まん延の初期に、志村けん氏を亡くしたことが今さらながら惜しまれる。その後のワクチン接種や治療体制の充実、ウィルスの弱毒化を思えば、あの一時期さえしのいでいたら、多少放埒な生活をしていても事なきを得たのではないかと思う。

さて志村けん氏の持ちネタにバカ殿がある。顔を白塗りにしちょんまげがトレードマークだが、戦国時代の今川義元などは実際に貴族風に顔を白塗りにしていたという。信長に負けたので軟弱の象徴のように言われるが、坂東荒武者の頭領だけにそうとう武張った人物で、進取の気風があったのだと思う。一方の信長は完全な都会っ子で、武芸が達者だったという話も聞かない。いわば音楽を愛するジャ○アンを、の○太君が卑怯な未来道具で返り討ちにしたのが、田楽狭間の戦いである。(?)

なお、あの独特のちょんまげは「茶筅髷(ちゃせんまげ)」という。五月人形のような典型的な形の兜には、真上に穴が空いている。武士は頭の天辺を剃り上げて兜のクッションに密着させ、さらに残った髪の毛を束ねて兜の穴から出すことで兜を安定させた。普段この髪の毛の束を油で固めて頭の上に載せていたのがふつうのちょんまげだが、茶筅髷はそのままで兜を被り、髪を穴から突き出すことができた。つまりいつでも兜を被る用意はできている、という戦国の気取りを残した髪型で、江戸時代になっても、議論より刀で決着をつけようではござらんかというような侍に好まれた。そのため。太平の世にふさわしからずと、何度か禁止令が出ていたらしい。

さて、コロナ以前の世界には戻れないという言葉を聞いたことがある。コロナ初期は世界中が震え上がっていたとはいうものの、現在の世界情勢に比べれば、まだまだ太平の世だったような気がする。

フライトレーダー24で見るウクライナ情勢

世界中の航空機の動きを、リアルタイムでマップ上に表示する「フライトレーダー24」
https://www.flightradar24.com
で黒海周辺をチェックすると、ニュース等には出て来ないウクライナ情勢が見えてくる。

特にマップ左上には、この空域で注目度の高い航空機名が順に並んでいて、クリックすると地図上でその機がハイライトされるが、たいていNATOの哨戒機が上位にいる。とりわけウクライナに接するポーランド東端や黒海に面したルーマニアの上空では、常に何機かの哨戒機が旋回中だ。これらの役割は秘密な上に多岐に渡るだろうが、ウクライナの精密なミサイル攻撃をサポートしているとも言われている。
また、ウクライナの上空には航空機が1機も見えない一方、黒海のど真ん中には、グローバルホークなどの無人機が飛んでいたりする。

ヴィンランド・サガ

ヴィンランド・サガは、11世紀のヴァイキングの活躍を記した英雄譚であるが、私が読んだのはそれをベースに描かれた、同名の長編マンガのほうである。2005年から少年マガジンなどで連載されてきた大河マンガである。戦争で死ねばヴァルハラ=天国に生まれ変われると信じ、命知らずで残酷な戦いを繰り広げていくヴァイキングとして生まれた主人公の少年は、戦争に参加して父を亡くし、自分も奴隷として売られる。

その経験から、主人公は戦争と奴隷のない社会をめざして、現在の北アメリカ=カナダの「ヴィンランド」を目指し、一族を率いて航海に出る。コロンブスのアメリカ大陸上陸の500年前の出来事で、大筋は史実に基づいている。途中で巻き起こる種族同士やデンマーク軍との戦い、たどり着いた新天地での原住民との葛藤など、壮大で骨太なストーリーだ。こういう歴史の教科書には出て来ないが重要な出来事が、自然に頭に入ってくるのがマンガのいいところだ。ヴァイキングの首領からデンマークとイングランドの統一王国の王となったクヌート一世など、今では顔まで知ってる(?)。