犬と猫

インターネットの動画サイトには、犬や猫の動画が無数にある。ペットを飼ったことはなく、別段興味はなくても、なにかの拍子に一つ見てしまうと次回からおすすめにペット動画がずらりと並ぶことになる。それだけアップされている数が多いのでおすすめにも反映されてしまうのだろう。そのせいか、今まで知らなかった犬や猫についての知識が増えてきた。

たとえば、犬は人に忠実だが、猫はクールで家についているだけというのは間違い。猫も主人に愛情を持っているが犬より表情筋が少ないために、無感情に見えるだけらしい。また大昔に、犬猫が人間に飼われるようになったのは、犬の場合は人間が子犬を連れてきたのが始まりだが、猫は勝手に人の家に入り込んできたのが始まりだそうだ。遺伝子を調べると、そんなこともわかるらしい。

また、ペット用の犬や猫は品種改良によって体格や体型も千差万別だが、アスファルトの上を歩くと足を痛めてしまったり、畸形としか言えないほど本来の姿からかけ離れてしまった品種もあるという。また、知能の発達にも影響があり、例えば犬とオオカミの混血であるハーフドッグを飼うと、主人に忠実である一方、出し抜いて餌をせしめるような狡猾な面もあるという。現在の犬は、飼育種として飼いならされるうちに、オオカミの時に持っていた知能が失われているのかもしれない。アニメ「もののけ姫」に登場した巨大イノシシ、鎮西の乙事主(おっことぬし)の「わしの一族を見ろ!みんな小さくバカになりつつある。このままではわしらはただの肉として人間に狩られるようになるだろう」というセリフを思い出してしまった。

下水サーベイランス

旅行や会合の予定を立てる時、現在のコロナ新規感染者数を調べてみる人は多いだろう。とりわけ今後増えるかどうかは、予定がなくても気になるところだ。特に東京の感染数は、ここが増大すれば数日後には日本中で増え始めるので、地元のデータに加えてチェックしていた。が、最近この数字があてにならないような気がする。自己判断して検査を受けずに済ませてしまう人が増えたのではないだろうか。

そんな社会のムードに流されず、また、医療現場の負担を増やさずに地域の感染状況を客観的に判断できるデータとして、下水サーベイランスが注目されている。感染者は自覚症状の有無に関わらず糞便などからウィルスのRNAを放出してしまうので、下水中のRNA数を計測して地域の感染具合の指標とする方法である。これは海外では数年前から行われていたが、日本では5月に協会が発足したばかりの新しい手法である。
実際の取組は始まったばかりらしい”が、札幌市では今年の1月からデータを公開している。これを見ると現在は、減少傾向から横ばいに転じたが、なお高い水準にあるそうだ。ちなみに検査をするからと言って、下水からコロナに感染することはなく、あくまで地域の感染状況が見えるということだそうだ。

札幌市下水サーベイランス

キャラクターを作ってみた

魅力的なキャラクターは3DCGの醍醐味の一つ。なのでBlenderで挑戦してみた。これまで建物パースなど、数値のわかりやすいものばかり作っていたので、意気込んで取り掛かったのだが。

これが、なかなか大変だった。見た通り簡単なキャラクターなので、体はすぐできたのだが、顔がなかなかうまくいかない。
以前、能面の面打ち師の方にお会いした際、能面というのは、ほんの紙一枚分削っただけで別人のようになってしまうという話をうかがった。また、光のあて具合で、喜んだり悲しんだりしているように見えるのだそうだが、こんな簡単なキャラクターでも、同じ難しさを味わった。

ちなみにモチーフはPlague Doctorといい、中世にペストが大感染したとき、現場で治療にあたった医師の姿である。口ばしとも鼻ともつかない奇妙なお面の先端には香草が詰められていたそうだ。病原菌の概念がなかった時代の、せめてもの対策だったというが効果はなかっただろう。

この姿で治療にあたったのは研修医などの若くて貧しい医師たちで、高い報酬が目当てだったが、当然真っ先に感染し、多くの者が犠牲になったという。
ネット上では、その独特の不気味さのため、やや悪魔的なキャラクターとして描かれることが多いが、現代の進んだ医療の、礎のそのまた礎となった気高い姿である。