今日はクリスマス・イブ。以前の記事で、クリスマスと聞いてまっさきに思い出す曲として、シーナ・イーストンの「世界中にクリスマス」を載せたのだが、動画が削除されていた。1985年公開の「サンタクロース」という、あまりぱっとしなかったアメリカ映画の主題歌である。興行的には問題でも、「サンタクロースで大儲け」というよりいいかもしれないが。
たあいもない映画だが、今ならポリコレのせいでまともに制作できない。まずサンタが白人というのがダメ。白人をベースに、適度に黒人やヒスパニック、アジア人が混ざった、黒髪で肌の浅黒い人になりそうだが、本場北方の先住民族ラップ人という設定にすれば逃げきれる。伝統的な生き方を守る少数民族とくれば、ハリウッドではフリーパスだ。
良い子にだけプレゼントというのもケチがつくかもしれないので、悪い子もOK。「敵対不良グループをぶちかますのに、グロックの自動拳銃をください」という悪い子の願いには、どう応えるか。シナリオライターの腕の見せ所だ。
ジェンダーの問題はなかなか大変だ。何しろ女性の方が知能やステータスが高くなければいけないのだから。ここはサンタの奥さんに活躍してもらうしかない。プレゼントを配っている最中、ソリとドローンが衝突してサンタは墜落、足を骨折してしまう。そこで奥さんが、最近おなじみの攻撃用ドローンをハッキング。爆弾の代わりに戦場にプレゼントを落として回るという趣向だ。そして、作戦本部の防空レーダー画面には「メリー・クリスマス」のメッセージが。このへんがクライマックスだと思うので、あらためて主題歌をどうぞ。
ところで、トナカイに対する野生動物保護と深夜労働の規制はどうしよう?ムスリムや仏教徒に対する配慮は?