ダイヤモンド・プリンセス号の新たなる船出

先日ワイドショー番組で、ダイヤモンドプリンセス号のツアー特集を見て、ほっとした。DP号は御存知の通り、コロナ騒動の舞台になった豪華客船である。豪華客船と言っても本当の大金持ちは自分のクルーザーがあるから、乗客はツアーを生涯の夢として働き続けたような人も多い。が、あの状況ではキャンセルした人は多かっただろうし、定年に向けて、準備してきたことがご破産になった人もいたはずだ。そういう人たちの夢が潰えてしまった。毎日テレビで子どもに向かって「サンタクロースはいない」というような酷さだった。

ツアー参加した人はさらに悲惨で、感染した人はもちろん、しなかったにもかかわらず長期間拘束され、無事帰宅した人がいたが、その後一切顔を見せなくなった。乗員、乗客、海運会社を始め、帰港禁止処置への批判を浴びた役所まで、誰にも責任のない、被害者しかいない出来事だった。それだけにメディアに普通にとりあげられるところまで汚名が雪がれたのは、明るい話題だと思う。
タイタニックでさえただの物語になった。DP号も、新たな夢の旅路へと船出していたわけである。

https://www.princesscruises.jp/ships/diamond-princess

札幌35℃

本州のことを思えば暑さを語る資格はないのかもしれないが、とんでもない一日だった。30度を超えるころから、1度の差がはっきり体感できるようになり、じわじわと上がっていくアメダスの記録を見ながら、どうなることかと思った。氷点下では1度程度の違いは体感できないので、恐ろしくも不思議な体験だった。
近年は他の道内各地も同様に猛暑になる。唯一釧路市だけは北海道らしい爽やかな夏なので、知り合いの歯医者さんには本州から避暑兼治療の患者さんが来るようになったと言っていたのだが、それも昨日は30度になったらしい。ついに全滅である。

海外のサイトでは「ホッカイドウじゃなくてホットカイドウ(Hotkaido)だ」というコメントがあった。うまいことを言われてしまった。

札幌、33℃

怖いもの見たさでアメダス画像を見ると、一片の雲も見当たらない。雨雲が後書きされる仕様かと思い、ちょっと待ち、範囲を広げてみても同じ。さらに広域にしたら、やっと太平洋上にうっすらと雲が現れた。
これはヤバい。台風でさえ地図上ではゆっくりとしか動かないのだから、気象予報士じゃなくても同じような日が続くのはわかる。充電中の携帯の温度を確かめたり、うちわで自分とPCを交互にあおいだりと、緩慢なパニック状態である。

「一点の曇りもない」というのは、清々しく、心に憂いのない状態の意味だったんだがなあ。