21日、米軍がイランの核施設を爆撃した。横田基地から飛び立ったB2爆撃機が、地中深くまで貫通するバンカーバスターを投下したという。横田基地が発信地ということに驚いてすぐ大圏航路(※)を確認すると、直行した場合北京の上を通ったことになる。もちろん通ったとは言ってないし、グアムあたりを経由したのなら話は違ってくるが。そのへんは詳しくは言ってない。
中国がこれに抗議すれば、むざむざ上空の通過を許したことを認めたことになる。上空通過ではなく、爆撃そのものに対する抗議でも、ああやっぱりと思われてしまうかもしれない。とりあえずスルーしてそのことに注目させないようにするのが最適だろうが、アメリカはそれを許してくれない。さっそく今最も懸念されている、イランによるホルムズ海峡封鎖への対応を、中国に「相談」したらしい。
イランの核装備を阻止し、中国を牽制し、ホルムズ海峡の封鎖を防ぐ。エネルギーを中東に依存し台湾問題を抱える日本にとっては良いことづくめとあって、NATO会議への出席をとりやめ、状況を静観することにしたらしい。唯一の被爆国として、核関連の戦争行為にはことごとく反対するとアピールし、国際世論を牽引することもできたはずだが。
※大圏航路の確認はこちらで。