餃子鍋(山田工業所製)/餃子づくりの秘訣

我が家でかれこれ30年は使っている鉄製の餃子鍋がある。今ではアマゾンでも手に入るが、当時は横浜中華街の調理器具専門店「照宝」で買った。アマゾンのレビューは私が書いたものなので、鍋についてはそこを読んでほしいが、とにかくこれを使うと餃子の味がいい。プロ用を小さくしただけのものなのだから当然なのだが。

さて、そういう鍋を使い続けた中から編み出した、餃子づくりの秘訣を公開しよう。

その1.粉は薄力粉か中力粉
味が落ちる上に値段が高く、しかも時間もかかる既製品の皮など論外である。薄力や中力を使うのはデンプン質が多いから。粉の旨味はデンプンによるもので、タンパク質には全く味がない。薄力粉の弱点は冷めるとパサつくことだが、熱いうちに食べてしまうのだ。

その2.熱湯をかけて小麦粉の腰を殺す
粉に熱湯をかけるとデンプンがアルファ化し、伸びがよく包みやすくなる。サラダ油かラードを加えてもいい。水餃子の場合は水で練るが、伸ばしてもすぐ縮んで作りにくい。白菜を具材にする家なら、下ごしらえに白菜を茹でて絞った汁を沸かし直して、湯の代わりに使うと味が良くなる。熱湯をかけて練った皮は、包む時に水をつけなくても指でつまんだだけで綴じ目が塞がる。伸ばすときや包み終わって皿などに並べておくときにも、打ち粉がいらない。この辺に余計な作業がないので、市販の皮よりは早く出来上がるのである。

その3.具材はなんでも良い
肉なら豚、牛、鶏、羊なんでも良いし、魚介類でもいい。中国の家庭では、ニラと炒り卵だけの場合もある。よく長ネギか玉ねぎか、白菜かキャベツかという議論があるが、鍋が良いと、味は違うだけでどっちも美味い。

その4.包み方

●真ん中から包む方法

●端から包む方法

●両手で一気に包む方法1番目は見栄えがよく、具の納まりが良い。2番目は日本では一般的だが、包み終わりで具がはみ出したりしがちだ。3番目の包み方は握ってポンで、はいできあがりだ。家庭ではこれがいちばんいいかもしれない。

その4.具は平らに
皮の上に具を乗せるときは、山盛りにせず、真ん中を平らに均すこと。山になってると包む途中で中からはみ出してくる。平らであれば具の厚みがあってもたいてい包みきれる。もしかしたらこれが餃子包みの最大のノウハウかもしれない。また、具がはみ出て綴じ目部分に油がつくと、焼いてる最中に口が開いてしまう。具がはみ出しそうになったら、皮を引っ張って伸ばし、強引に包み込んでしまう。これができるのも、伸びのある自作の皮ならではだ。
中国人から見るとおかしいらしいが、日本では餃子をおかずにご飯を食べる。伸びのある皮にたんまり具を詰め込んで、パンパンにふくらんだ餃子は、文句なしのおかずだと思う。

ちなみに動画を探したら、中国でも市販の皮を使ってるらしいが、本場なら、日本人が市販品を使うのを、鼻の先で笑うくらいでないといけないと思う。海外でも日本の焼き餃子が少しずつ知られているらしいが、何年か後に、知名度が逆転してしまうかも。

4 thoughts on “餃子鍋(山田工業所製)/餃子づくりの秘訣

  • 4月 24, 2017 at 07:05
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    本格的?と言うより,中国人の方の中華料理をしばらく食べていない事に気づきました。ホテルのレストランのバイキングの中華コースなどばかりで本当の中国人のシェフの作った料理は縁遠くなっていました。かなり昔ですが,電車通りに近い中華食堂に行った事がありますが,すべて中国人のスタッフで料金も安く美味しかったです。近々,市内の中国人シェフの店に行ってみたいと思います。

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  • 4月 22, 2017 at 14:51
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    中国人の食に対する熱の入れようは凄いですね。手際もいいです。札幌で中国人がやっている店などあったら教えてくださいね。安くて本物の味のところがあれば。

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  • 4月 22, 2017 at 06:18
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    餃子や韓国のキムチは好きです。刺激的な味ですね。ニンニクが効いていてご飯のおかずに最高おいしいです。僕はいずれも食べる前にヨーグルトを食べてからいただいています。先にヨーグルトを食べると,餃子などニンニクやニラを食べた後のあの独特な口臭が無くなるからです。ヨーグルト嫌いな人には,子供用の小さな安いヨーグルトの方が甘くて食べやすいです。ラーメン嫌いの僕でも,ヨーグルトを出すラーメン店があれば食べに行くのですが・・・。日中は営業先で口臭が気になりますからね。

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  • 4月 22, 2017 at 06:08
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    三番目のやり方は最初に袋状にしていますから包みやすそうですね。僕できるかどうかはわかりませんが,この方法が気に入りました。見栄えもふっくらしていて具がたくさん入っているように見えますね。餃子の包み方にもいろいろあるんですね。今のところ食べる方専門ですが。

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