昨年、AIによる画像生成サービスが大きな話題を呼んだ。自分の選んだキーワードをもとに、人工知能が画像を作ってくれるものだ。
そこで私もファンタジーアートの巨匠、フランク・フラゼッタ風の戦士を描かせてみた(画像クリックで拡大)。ご覧の通りなかなかの出来栄えである。これだけのものをゼロから描くのは大変だし、今のところ著作権に触れないようなので、用途はそれなりに広いだろう。
今回試したのは無料サイトの「MAGESPACE」で、使い方はGoogleのアカウントなどでサインアップしたら、枠内にキーワードを書き込むだけ。今回は、キーワードに「a warrior, by Frank Frazetta matte painting trending on artstation HQ」と入れてみた。「背景と合成したフランク・フラゼッタ風の戦士、artstation HQ(というイラスト紹介サイト)の傾向で」というような意味だ。
仕上がりも、普通の写真風やマンガ風など、あらゆるタイプの画像が作れる。ただし、キーワードで画像検索した一覧から、それっぽい要素を抜き出して再構築したという感じなので、例えば質感などは見事だが、緊迫感のあるアングル、迫力に満ちたポーズ、ドラマを暗示させる道具立てなど、フラゼッタの真骨頂までは表現できてない。
ちなみに顔が見切れているのはこのサイトの仕様らしい。他にも、いかにも使い道のありそうなキーワードを選ぶと、「それを描くなら有料バージョンを」となって、描いてくれなかったりする。また、すべて顔を隠すわけではなく、他の要素を一緒に指定すると全身を描いてくれるようだ。
人工知能なので、利用されればされるほど学習し、仕上がりが良くなっていくから、そのうち下手なカメラマンやイラストレーターよりマシな画像を描くようになるかもしれない。一方で、キーワードを上手に選ぶと、版権ゴリゴリの某キャラクターそのものを描いてしまったりする。今まさになんとか規制しようと企んでいる者も多いだろう。気軽に使えるのは今のうちかもしれない。
ここまで来ていましたか。見事な出来栄えですね。これを駆使できれば、ゲームソフトやアニメーション制作もかなり作業短縮になりそうですね。制作分野も日に日にAI化して小まめな人の手が不要の時代が来そうですね。人の役目として残るはアイディアのみですかね。
AIはアイデアを出せないようですが、漠然とした背景がほしいというような場合には役に立つでしょう。ただ、あまり出来が良すぎると、そのままパクって来たんじゃないかと心配になります。AIが人間の法律なんて無視してしまう、というのはSF映画のお約束ですしね。