先日、新メニュー「冷やしおでん大根」を作った。作り方は同じで冷やすだけだが、冷たさが効きそうなので大根だけにした。冷蔵庫でしっかり冷やしてから食べると、案の定、甘さと冷えが腹の底まで染み渡るようだ。問題は調理中が暑いこと。下茹でやだし汁での煮込み中の熱だけでなく、自然に温度を下げる間室内に熱源を置きっぱなしになる。夏にこそ食べたいが絶対に作りたくないメニューである。
実は最近冷凍の大判焼きを買う。レンジでなく自然解凍もでき焼き立てとは言わないが、家庭まで持ち帰って食べるのと変わりない。解凍途中で食べても、あずきやカスタードアイスの醍醐味もある。
他の料理でも自然解凍するだけで食べられるものがないか。そう思ってスーパーの冷食売り場を見たのだが、そういうものは見当たらなかった。強いて言えばお菓子類だけ、それもよりどりみどりと言うほどはない。料理類は熱を通すことが前提のものばかりだった。
調理の熱を出さずに自然解凍するだけで、好きな溶け具合で食べる、いわば「解凍食品」。冷食メーカーはなんとか栄養のあるメニューのバリエーションを増やしてくれないだろうか。でないと、冷凍ブロッコリをざく切りにして、ポン酢とマヨネーズをかけてかっ込んでしまいそうだ。