消費者希望米価

国際消費者物価監視機構日本本部(ICPO-JAPAN)では、世界的な物価高騰に対し「消費者希望価格」調査の実施が決まった。これは、消費者からみた適正な価格をネット投票などの方法で集計。公表するもの。その第一弾として、4月1日より「消費者希望米価」調査を実施する。

というのはウソで、今年のエイプリルフール用に用意していたのだが、現実の米騒動のほうが面白くなってしまったのでお蔵入りにした。もしかして来年でも通用するならそれまで備蓄しようかとも考えたが、できるだけ早く解決してほしいし、そんなに長引いたら政変が起こってしまいそうだ。

流通時点の価格や店頭での実売価格など、米価の指標はいくつかあるが、これだけ事態が混迷した上は、消費者が「いくらなら買いたいと思ってるか」こそが最も重要な指標だ。現代ならネットで集計も公開もすぐできる。そしてそれは関連業界にとっては衝撃的で、流布してほしくない数字になる可能性は大きいし、一方消費者にとってはまだまだ手ぬるいという価格になるだろう。流通業にとっては、何をおいても知りたい情報になるはずだ。

本当にやったら面白いことになると思う。いたずらなどもあるだろうが、徐々に一定の数字に収束してゆくと思う。それはおそらく現状の店頭価格よりほんのちょっとだけ低いものになるが、同時に組織票の存在が発覚する。そこまでがワンセットだ。うまくいけばみんなが知りたがっている、「暗躍している誰か」まで明るみに出せるかもしれない。だったら面白いんだがなあ。

昨日はエイプリルフール

4月1日はエイプリルフール。毎年ウソ記事を投稿しているが、翌日もトップに表示されたままでは困るので、本稿を投稿した。

さて今年のエイプリル・フール記事は、プリゴジンである。母子家庭に生まれ、10代で窃盗、強盗、詐欺、未成年者への犯罪勧誘などで12年の懲役刑を受け、服役中の9年間に通信制の大学で化学と薬学の修士を取得。出所後はホットドッグ店や食料製造業を成功させ、民間軍事請負業「ワグネル」を立ち上げた。
非正規軍ならではの水面下の活動を続けてきたワグネルが表舞台に登場したのは、2022年のウクライナ侵略から。その後の動きはネット等で見た通りだ。
知力、暴力、財力、軍事力を手にし、最高権力を目指して首都へ行軍。迷走と海外逃走の果ての裏切りによる謀殺。21世紀のこととは思えない芝居じみた一生である。死語だろうが「男のロマン」を感じないではない。

プリゴジン / 遠すぎた玉座

2023年5月、ロシアの傭兵軍団「ワグネル」は,突如モスクワへの進軍を開始した。今なお記憶に新しく、謎の多いプリゴジンの反乱である。わずか2日間で終了したこの行軍は、一般市民のスマホによる多くの目撃証言や画像、動画によって、逐一その動勢が追跡されていた。
本書は、史上例を見ない高度なネットワークによって照らし出された、時代錯誤な反乱劇のすべてを綴ったドキュメンタリー・フィクションである。

序章 前夜
第一章 母と子
第二章 ホットドッグと金貨
第三章 戦場はキッチンだ
第四章 絶望への行軍
あとがき 日本とプリゴジン