当サイトで、なぜか来場者の多い李子柒シリーズ。畑に行くシーンから始まったのでもしやと思っていたら、大豆を豆腐にする所から始まった。枝豆状態の大豆を収穫していたが、畑で乾燥する前に生で使うということなのだろう。出来上がったのは、なかなかお目にかかれないほど硬い豆腐だ。
このシリーズは不思議なところがあって、伝統的な中国の生活文化を紹介しているのだが、いつも出てくる家の立地がよくわからない。麻婆豆腐が出たからと言って四川省というわけではなく、山西省の手伸ばし麺を作ったりする。画面の隅に花や果実のなった枝が映ることが多いが、それも旬や産地がバラバラな感じがする。そういうものにとらわれない、オール中国の桃源郷をイメージしたのだろうか。
ネットを調べると、タイトルはリーズーチーと読むらしい。「染」のように見えた文字は「七」だそうだ。「李子柒」という人名だと思う。四川省の田舎に祖母と暮らす女性という設定だそうだ。田舎暮らしのスキルが身についているが、他の動画を見ると故宮博物院の一室で、研究者と薬膳について話し合ったり、都市部にある自室でこの動画を編集していたりと、おそろくべき多芸多才ぶりである。特に作業する手付きが堂に入ってるので、吹き替えかとも思って目を凝らすのだが、本人が演じている部分も多く、見分けがつかない。視聴数は膨大だが、わずか5分ほどの、スポンサータイアップのしようもない内容にここまでの手をかけて、どうやってペイしているのか不思議でならない。

