美女には飽き飽きした

実生活ではなく、ネット動画の話。

音楽演奏動画を視聴すると、おすすめに美女の演奏動画が登場するようになる。それ自体けっこうなのだが、一度でも視聴するとその後のおすすめが美女だらけになり、だんだん服装や踊りがエスカレートしていく。演奏が下手な訳では無いのだが、そればっかりになって他ジャンルの動画を押しのけてしまう。多分、そういう動画数と視聴数が圧倒的に多いので、自然にシフトするのだと思うが。

最近はAI美女のサムネールが混じってきた。そのうち音楽ですらない、例えばきわどい格好で大工仕事というような、通向けの動画まで並ぶ。誰かにおすすめ一覧画面を見られたら「こいつバカだろう」と思われるレベルだ。たとえ視聴しなくても、おすすめに放置しておいただけでそうなる。「ダンナ、お嫌いじゃないんでしょう?わかってますって」と言わんばかり。こうなると不道徳で知られるOLDBADBOYもうんざりしてくる。

そこで以前、動画の視聴履歴を全削除したことがある。ニュートラルな状態、世間の平均的な人気動画の一覧からやり直して、気に入ったものだけおすすめしてくれる状態に戻ることを期待したのだが...。
美女は減ったが、ゴシップや陰謀論、その他のしょうもない動画がおすすめを埋め尽くした。誰かにおすすめ一覧画面を見られたら「こいつバカだろう」と思われるレベルだ。

2025年6月4日

1986年の今日、中国で天安門事件が起こった。これに関して、以前身の回りで起こったことを記事にしたことがある。

https://oldbadboy.com/%e5%85%ad%e6%9c%88%e5%9b%9b%e6%97%a5/
https://oldbadboy.com/%e5%85%ad%e6%9c%88%e5%9b%9b%e6%97%a5-2

この頃の中国は途上国そのもので、私は留学生の帰国にあたって
「あなたたちが頑張れば、そのうち日本を追い越すかもしれませんよ」と言った。
社交辞令のつもりだったが、現実になってしまった。

当時まわりにいた大陸系の中国人は、華僑や留学生など、やや特殊な立場の人だけだったが、今はそこらじゅうで見かける。富裕層が登場し、「爆買い」が話題になった。民間レベルでの交流は活況だが、互いへの反感もまたかつてないレベルに高まり、安全保障上の脅威も増している。

かの留学生は酪農を研究していて、国中の赤ん坊に、十分なミルクをあたえるのが夢と言っていた。日本には20歳を過ぎてそんな青臭いことを口にする人は珍しかったので、素直に感動した。その後その夢は実現し、十分なミルクが流通するようになったが、毒入りミルク事件がおこった。留学生の言葉を思い出し、先進国化は良いがそこまで行かなくてもと残念に思ったものだ。
が、今なら、中国人とはそういうカッコいい言葉を口にしたがる国民なのだとわかっている。やるべきこともやるが御大層な宣言もする。田舎から出てきた素朴な青年も、それは変わらない。日本人はホンネと建前が違うと言われるが、言行はけっこう一致している。それに比べて中国人は「言」のバランスが過大だ。善良な人でも、できもしないことでも請け負ったりするので、結果としてウソをつかれることもある。そして悪質なウソは日本人よりひどい。

あの時代から比べると、日中の関係は良い意味でも悪い意味でもずっと深まった。友好も敵対も同時進行中のような抜き差しならない関係といえる。が、相手をよく知ったほうが優位なことは間違いないし、軽視するには危険な相手でもある。

注文の多い改札機

年を取るとだんだん新しいことに適応できなくなる。いまいましい話だが、新しいもの=進化したもの、とは限らない。特に従来の優れたやり方に適応していた場合、新しいが馬鹿げたものに適応できない、したくないのは当然だと思う。

無断で持ってきた画像なので、ご指摘があれば取り下げる

この画像はどこかの駅の自動改札機だ。従来の磁気膜式に、QRコード、非接触センサーなど、いくつもの読み取り口を後からつけたようだ。もし自分がここを通ることになったら、カードをひとつひとつあてがってみるしかないだろう。いつの間に社会はこんな愚かになったのだろう。

システム化というのは機械を導入することではない。まず人間側をシステム化し、その仕組を機械やネットワークに移し替えるべきものだ。ビジネスの世界ではシステム間の競合は厳しい。キャッシュレス・システムでも、最大のシェアを獲得したものが勝ち残り、それ以外は淘汰される。なので改札システムでも、まず条件などで徹底的に競い合い、勝者のシステムだけが採用されるべきだと思う。
そこでアメリカの公共交通の改札を画像検索してみたら、案の定、口は一つだけだった。複数のシステムを受け入れてどの業者にも良い顔をするのも、そのせいで乗客が不便になるのもいいとして、これらの設備の費用やメンテナンス費は誰が払うのだろう。まさか交通事業者ではないと思うが...。
最近熊本県の公営交通が、キャッシュレスカードの利用を廃止し、もともとの磁気面式だけにした。お国が進めるキャッシュレス化に叛旗を翻すのはよほどの決心だが、人口減少でサービス向上が利用憎につながらない時代に、この改札口のようなことをしてられないのだろう。

機械の導入前に人間側をシステム化するというのはわかりにくいかもしれないが、例えば昔からシステム化を進めてきた流通業界では、まずチャネルを構成する企業同士で経営の垂直統合を進めた。そして製造・仕入れの原価や利益を公表しあい、一箇所で集計と利益の配分を行い、全体としてのコスト削減で競争力を生み出した。そのための通信と情報処理にITシステムを使った。

船頭多くして船山に登るというが、デリバリーサービスも、各業者が独自の端末を持ち込むのでやっかいだとあるお店で言っていた。見えないところにも1本化されていない弊害がある。通販サイトを利用するとき、私はできる限り置き配を指定している。再配送は結局自分たちの労力や時間を食うことになるからだが、先日置き配指定したにもかかわらず、不在通知が入っていた。どうやら、最初から配送を請け負っていた業者の入力フォームで指定しても、後から参入した運送会社には細かい情報が行かないらしい。だからといって利用者が業者指定できない。配送条件を指定してもその通りにならない「仕組み」が出来上がっているのだ。おかしなことを効率よく処理しても、おかしなものはおかしい。

そんなことを考えていたら、ダイエーが電子決済カードを整理するらしい、今後はいろいろな業種でその傾向が進むだろう。ただ、上記で流通業のシステム化に触れた手前、コストをかけて売り場で実験する前に気がついてほしかった。