Lady be good!

ジョージ・ガーシュウィンの作品
演奏はSteffen Zeichner 。クラシックからジャズまで幅広いジャンルで活躍し、教育指導にも意欲的で音楽芸術博士も所有。5弦バイオリンの奏者である。5弦バイオリンは高い方から4弦がバイオリンの調律、低い方から4弦がビオラの調律になった楽器で、低音域が広いのでポピュラー曲に向いている。パブリック・ドメインになるような古い曲、スウィングジャズ曲のレパートリーが多く、動画の公開数も多いので、非常に参考になる。

動画の収録箇所は大阪となっている。ジャムセッションに参加しているのは学生だろうか。我々の若い頃はジャズ喫茶も多く客もよく入っていたが、どちらかと言えばモダンジャズ以降のリクエストが多く、ジプシージャズなどは「古臭い」と思われていたように思う。現代はスタイルに関わらず好きなジャンルに接する時代なのだろう。

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2ペンスをWikipediaに

最近、検索エンジンの検索結果に、真っ先にAIの回答が出るようになった。以前は大抵のキーワードでWikipediaが真っ先に上がっていたが、最近は検索結果とも広告ともつかないサイトが上位になり、AI回答のせいで、Wikipediaはさらに下位に登場するようになってしまった。また、以前は何でもまずはググって、続いてWikipediaをチェックしていたが、最近は直接AIに聞いてしまうことが増えた。

そんな中、Wikipediaに300円の寄付を募るメッセージが出るようになった。寄付としては少額過ぎて助けにならないだろう、スタッフのコーヒー代で消えてしまうとも思ったが、ふと考えた。例えば誰かが300万円寄付しても助けにはなるだろうが、同じ額なら300円ずつ1万人から集まったほうが価値がある。それこそがネットならではの解決法だ。そう思って寄付してみた。するとメッセージが出なくなったので、ちゃんと相当数の支援者がいて、予定額に達したのだと思うことにした。

AIとのセッションはぐんぐん必要な情報に突き進む感じが楽しい。同じ文字情報でも、こちらの質問にしたがって順番に応答してくるので、頭に入りやすい。正確性を確認するクセがなくなってしまいそうだ。AI自身も、回答内容はWikipediaなどで確認することが望ましいと言っていたくらいだから、人間が書き込んでいるWikipediaの価値はむしろこれからが真骨頂かもしれない。

この記事を書いていたおきに、なんとなく映画「メリーポピンズ」の挿入歌、「2ペンスを鳩に」を思い出した。この映画の原作が発行された1936年当時のイギリスで2ペンスは、現代の日本でだいたい230円~300円の価値だそうだ。

Google Street View

初めてストリート・ビューが登場したときは、自宅玄関まで写っていて驚いたが、海外から買い物をする場合など、生産者や販売者の住所を実際にその目で見ると、信頼度などがなんとなくわかった。これはなにかに活用できるはずだと、とりあえずあちこちの都市を見て回って歴史を感じさせる建物のハードコピーをとり、看板の出ている店などは店名からウェブサイトを検索して、外観とサイトのデータベースを作っていった。おかげで世界中の初めて見る都市でも、地図を見ただけで繁華街はもちろん、高級住宅地や要人、セレブの住む場所がなんとなくわかるようになった。ちなみに交通の便の良い郊外にあって、交差する道がなく、先が行き止まりになっているような箇所は、セレブゾーンか重要施設がある。立派な建築があるはずだが、大抵ストリート・ビューが入っていけないか、高い塀や植木があって中が見えない。

そのうち、中国で注文住宅の設計と施工管理を請け負っている日本人と組むようになった。中国は急速に金持ちが増えた時期で、競うようにモダンな豪邸が建っていた。が、現地の大工は、どんなにモダンな外観でも、入るとすぐ広い土間になっていて、四隅に階段がある伝統的な間取りの家しか作れなかった。そこに知人が日本のようなモダンな間取りの住宅を提案したのである。
ストリートビューが禁止されてるので、私が日本から世界中の豪華な住宅の画像をZIPして送り、知人が図面を書いて戻ってきたものを私がCGパースにして再度送った。現地では、まだまだ個人住宅のプレゼンにまでCGが使われてなかったので、いいペースで大きな仕事を獲得できた。また、都市部のマンションでも、室内を日本風に作り変えるのが流行っていたが、これもまた知人とCGパースのタッグで、敵なしだった。

当時の日本はすでに「失われた時代」に入っていたが、手つかずの大市場に競争相手なしというのがどれほどすごいか。そして、個人や小規模の事業者は、誰よりも早くそういう早くポジションを獲得しなくてはならないこと、大手企業や社会の風潮の後追いでは生きていけないことを、身にしみて知った。