昔から自家製の唐辛子調味料を自作している。中華料理で言う醤(ジャン)というやつである。唐辛子、豆鼓(トウチ)、煎りゴマ、干しエビ、ニンニクやタマネギを揚げたものなど、決まったレシピはなく、減ってきたら唐辛子と他になにか適当な材料を足して使い続けてきた。容器だけは時折消毒したものに取り替え、残っている醤と新しい材料を混ぜ合わせ、表面まで油を足して冷蔵庫に保存する。分量が適当なので、時期によって激辛になったりピリ辛になったりするが、味に深みがあるので、餃子や包子に使うとシンプルなラー油よりうまい。
これも最初は唐辛子粉を多めの油で炒めただけの自作ラー油だったが、思いつきであれこれ足しているうちに、だんだんオリジナルな味になってきた。また、中華食材店に並ぶよくわからない醤をつい買ってしまい、あまり気に入らなかったときも、自家製醤のベースに混ぜ込むとシナジー効果を発揮して、より複雑で奥深い味わいになる。