なんでもアレンジ

移調するだけでなく,弾きやすいようにメロディをアレンジしてしまうのもいい.アレンジや編曲というと,原曲を複雑で高度に変えてしまうことのように思いがちだが,簡単に弾きやすくすることもできる.大抵のメロディの中には,無くても同じ曲に聞こえる音がいくつもあるので,これらは省略してしまう.クラシック曲を自分で編曲しまっていいかどうかは知らないが,ポピュラーならむしろ演奏者によって編曲が違うのが当たり前だ.

とはいえ,いきなりアレンジはできないかもしれないので,動画サイトなどで同じ曲の,別な人の演奏を聴き比べてみよう.以下はフィドルの定番,テネシーワルツだが,プレイヤーによってテンポや装飾音の付け方,調などがけっこう違う.

この人はバイオリンにつきものの,手を震わせるビブラートが案外少ない.クラシック風の演奏では,やたらと指を震わせてビブラートをかけることが多く,やりすぎてテンポを外してしまってるんじゃないかとという人もいる.自分がまだできないせいもあるが,それに比べると気取りがなくていい演奏だ.

やや早めのテンポで,いろいろなテクニックを使いながらも安定して弾いている.見てわかるように,ネット指導の動画である.youtubeなどには,バイオリンに限らずピアノ,ギター,民族楽器でも何でも,しかもありとあらゆる曲の指導動画がある.この動画のように,肝心な部分はモザイクで,全部見たければ視聴料をというところもあるが,所詮ネットなので格安だ.私が独学でも良いんじゃないかと思ったのは,こういう動画があったからだ.


子供…しかも上手い…移調しているのは,弾きやすくするためだろうか.

いろいろな演奏を見比べると,テネシーワルツという曲の本質というか,魂がわかってくるような気がする.難しいテクニックを駆使するだけでなく,さらっと簡単に弾いてるところなどは,大いに参考になる.しかも動画はこれだけじゃない.
昔は,同じ曲を違うプレイヤーやアレンジで聴き比べることは,なかなかできなかった.今は,弾いてる姿や指使いまで見ることができる.楽譜には書いてない,自分がどういうふうに弾きたいかが,徐々に見えるような気がしてくる.

次回「アドリブ、そしてブルース」 (2/23 AM0:01)投稿予定
乞うご期待!

One thought on “なんでもアレンジ

  • 2月 18, 2016 at 12:17
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    聞き比べましたよ。話す言葉のイントネーションにも似て、みんなそれぞれ好きな音とメロディになっていました。トランペット吹いていたころは「ニニ・ロッソ」より「ジョルジュ・ジューバン」の哀愁めいた演奏が好きでした。

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