キャラクターを作ってみた

魅力的なキャラクターは3DCGの醍醐味の一つ。なのでBlenderで挑戦してみた。これまで建物パースなど、数値のわかりやすいものばかり作っていたので、意気込んで取り掛かったのだが。

これが、なかなか大変だった。見た通り簡単なキャラクターなので、体はすぐできたのだが、顔がなかなかうまくいかない。
以前、能面の面打ち師の方にお会いした際、能面というのは、ほんの紙一枚分削っただけで別人のようになってしまうという話をうかがった。また、光のあて具合で、喜んだり悲しんだりしているように見えるのだそうだが、こんな簡単なキャラクターでも、同じ難しさを味わった。

ちなみにモチーフはPlague Doctorといい、中世にペストが大感染したとき、現場で治療にあたった医師の姿である。口ばしとも鼻ともつかない奇妙なお面の先端には香草が詰められていたそうだ。病原菌の概念がなかった時代の、せめてもの対策だったというが効果はなかっただろう。

この姿で治療にあたったのは研修医などの若くて貧しい医師たちで、高い報酬が目当てだったが、当然真っ先に感染し、多くの者が犠牲になったという。
ネット上では、その独特の不気味さのため、やや悪魔的なキャラクターとして描かれることが多いが、現代の進んだ医療の、礎のそのまた礎となった気高い姿である。

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